【はじめに】
いわゆる世間で言うインフルエンザ(英語表記:influenza)とは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる気道感染症です。
いまだに現代においても人類にとって最大級に注意を払う必要がある疫病であり、インフルエンザ流行が顕著であれば特に高齢者層を中心としてインフルエンザウイルス感染症による死亡者数や肺炎に伴う死亡者数が増加することが指摘されています。
そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えてインフルエンザウイルス感染症を含む感染症疾患の発症などに関与していることが判明しつつあります。
細菌やウイルスなどの病原体による感染予防の観点から免疫機構を含む生体の微妙な恒常性を維持するために、マグネシウムは広範囲にわたって深く機能していると言われています1)。
従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。
そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。
今回は、インフルエンザウイルス感染症にならないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。
【第1章】インフルエンザウイルス感染症になる原因とは?
過去の歴史を振り返れば、1918年にスペインかぜが出現、1957年にアジアかぜが流行、1968年には香港型、その次には1977年にソ連型が感染拡大を引き起こした経緯が認められます。
インフルエンザウイルスは主にA型、B型、C型の3種類に大別されており、人どうしで感染しやすく流行的な広がりを起こすタイプはA型とB型のウイルスであると考えられています。
一般的に、ウイルス粒子の受容体表面には宿主由来の免疫防御から逃れるための構造物である糖蛋白が存在していることが知られており、これらのスパイク蛋白が感染機構に関連する抗原物質となっています。
通常では、ウイルスがヒトなど宿主となる生物の細胞表面に接触して吸着すると、ウイルスの表面に存在するスパイクと呼ばれるタンパク質がそれぞれの宿主細胞の表面状に突出している受容体(レセプター)を目掛けて接着することで感染が開始されます。
特に、A型のインフルエンザは、歴史的にも数年から数十年ごとに繰り返して世界的なパンデミックが認められてきましたが、この背景には突如としてスパイク蛋白の抗原が変異して従来のウイルスタイプから別の亜型ウイルスが出現することで引き起こされます。
インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染したことで発症することが知られており、その感染する経路としてはインフルエンザ感染者のくしゃみや咳から発出される飛沫内容物に含まれているウイルスを吸い込むことでうつる飛沫感染が挙げられます。
また、ウイルスが付着している人の手指や物体に触れることで感染が伝播される形式である接触感染によってもインフルエンザウイルス感染症が成立すると考えられています。
【第2章】インフルエンザウイルス感染症にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性
いわゆるインフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原体とする感染症であり、特にA型、B型ウイルスの場合にはヒトを宿主として大流行を引き起こすインフルエンザ感染症の原因となることが知られており、毎年冬場のシーズンを中心に感染拡大します2)。
季節性インフルエンザは流行性があり、いったんその流行が開始すると短期間のあいだに非常に多数の方々に感染所見が爆発的に拡がると考えられています。
一般的に、季節性インフルエンザの感染力は非常に強いと指摘されており、日本でも毎年11月から12月頃に感染兆候が認められ、次の年の1月から3月にかけて患者数が増加していき約10人に1人の割合で感染が拡大していくと伝えられています。
特に、児童が集団生活を営む学校などでは、特にインフルエンザウイルスによる感染症が発生すると、校内のみならず各々の地域に感染が拡大する危険性が懸念されます。
我々は毎日色々なものに触れて生活していますが、そうした行為で自分の手や指にもインフルエンザウイルスが付着していることが懸念されますので、こまめにウイルスの体内侵入を回避するために手洗いなどを心がけましょう。
例えば、外出先から自宅に帰ってきた時、料理を作る前後、あるいは食事を摂取する前などにはウイルス自体は石鹸に弱いと考えられていますので、適切な方法で手を洗うように努めることが重要です。
また、このウイルスは特に免疫力が弱っている場合には感染しやすいと伝えられていますので、普段から睡眠を良好に保つ、バランスがとれた栄養のある食事を規則正しく摂取して自分自身の免疫力を高い水準に維持できるように認識しておきましょう。
そして、マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています。
人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。
マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。
マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、そして免疫機能の維持などにも寄与していますから、マグネシウムが生体内で欠乏すると低免疫状態からインフルエンザウイルス感染症のリスクが上昇すると考えられます。
通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。
一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。
生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。
同様に、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。
日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。
こうした観点から、インフルエンザウイルス感染症にならないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。
【まとめ(おわりに)】
インフルエンザウイルス感染症は、いわゆるインフルエンザウイルスが体内に侵入することで感染が成立することが広く知られており、インフルエンザのウイルス自体にはA型、B型、C型と呼ばれる3タイプがあります。
年ごとによって流行するウイルスが異なりますが、特にA型とB型の感染力はとても強く、本邦では毎年約1千万人が感染しているという統計も報告されており、本疾患に罹患した場合には軽症で済む人もいますが、時に肺炎などを併発し重症化するケースもあります。
高熱や関節の痛みなどを伴って場合によって重症化する恐れを有したインフルエンザウイルス感染症を予防するためには、普段から免疫力を高めて原因ウイルスを体内に侵入させず、個々が他人に感染させない対策を工夫して実践することが重要な観点となります。
そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。
マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要な観点となります。
今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによってインフルエンザウイルス感染症を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。
引用文献
1)福生吉裕:マグネシウム製剤の臨床治療への有効性. 東京未病研究会雑誌. 1995 年 1 巻 1 号 p. 20-28.
DOI https://doi.org/10.11288/mibyou1995.1.20
2)今井 由美子, 椎森 仁美, 市田 悠:インフルエンザウイルス感染症の病態. ファルマシア. 2019 年 55 巻 12 号 p. 1105-1110.
DOI https://doi.org/10.14894/faruawpsj.55.12_1105
著者について
■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域
■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。
■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。