【はじめに】
C型肝炎は,C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus: HCV)の感染が原因で発症する肝疾患であり、本邦には100万人以上のHCV感染者がいると推定されています1)。
そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムが欠乏すると急性心筋梗塞や脳血管疾患などを代表とする生活習慣病の発症のみならずC型ウイルス性肝炎の罹患などに関与していることが判明してきています。
従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。
そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。
今回は、C型ウイルス性肝炎にならないために普段の生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。
【第1章】C型ウイルス性肝炎とは?
C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(英語略称:HCV)の感染によって引き起こされる肝臓の病気であり、特に我が国では先進国の中でもC型肝炎の罹患率が高く、本邦における慢性肝炎の原因の約7割程度を占めています。
C型肝炎ウイルスは、主に注射器の使い回しなど血液や体液を介して感染します。
C型肝炎ウイルスの主な感染の危険性がある行為として、ウイルスに汚染された器具の使用(カミソリの共用、鍼はり、刺青、ピアスの装着など)も挙げられます。
母子感染や性交渉でも時に感染することがありますが、感染率は低いと考えられています。
C型肝炎ウイルスは血液を介して感染するため、他人の血液が傷口や粘膜に直接触れることがなければ、日常の生活の中で感染するリスクはほとんどありません。
C型肝炎に感染しても急性肝炎を発症することは少なく、多くの人は感染しても自覚症状がありませんが、稀に急性肝炎を発症すると採血検査で肝機能異常を認める以外にも、倦怠感、黄疸(目や体が黄色くなる)、褐色尿、嘔吐、発熱などの症状が見られます。
C型肝炎ウイルスに感染後、自然にウイルスが排除されず慢性肝炎に移行しても無症状の場合が多いため、気付かないうちに肝硬変や肝がんに進行することがあります。
肝硬変や肝がんを発症しても初期には無症状のことが多く、病状が進行すると黄疸、全身のかゆみ、褐色尿、むくみ、腹水貯留などの症状が合併してみられます。
C型肝炎ウイルスは感染していても自覚症状を感じることが少ないため、感染に気付くことができないという問題がありますので、一定の注意を払う必要があります。
C型肝炎ウイルスが感染すると、約30%の症例においては約半年以内にウイルスが体内から自然に排除されますが、残りの約70%は感染が持続して慢性肝炎に移行すると伝えられています。
【第2章】C型ウイルス性肝炎にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性
C型肝炎ウイルスの治療は、体内からのウイルス排除を目指す治療(抗ウイルス治療)と、肝臓の炎症を抑え肝硬変や肝がんへの進行を防ぐための治療(肝庇護療法)の2つに大きく分けられます。
そして、アメリカでの疫学調査によると、マグネシウムを摂取した人(100mg/日)とそうでない人を比較すると、マグネシウムを前向きに摂取した人ではC型ウイルス性肝炎を含む肝臓病による死亡リスクがおおむね50%程度低いことが判明しました2)。
マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています。
人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、肝臓と同様に生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。
マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。
マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、免疫機能の維持などにも寄与しています。
通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。
一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。
生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。
同様に、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。
日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。
こうした観点から、C型ウイルス性肝炎にならないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。
【まとめ(おわりに)】
C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染によって引き起こされる肝臓の病気です。
日本は先進国の中でもC型肝炎の罹患率が高く、C型肝炎は日本における慢性肝炎の原因の約70%を占めていますし、献血者のデータから、30歳以上の100人に1~3人がC型肝炎に感染したことがあると推定されています。
そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。
マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要な観点となります。
今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することでC型ウイルス性肝炎にならないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。
【引用文献】
1)鳥羽 由希子:C型肝炎患者における薬剤治療の効果と耐性遺伝子変異の関連性. ファルマシア. 2022 年 58 巻 4 号 p. 361
DOI https://doi.org/10.14894/faruawpsj.58.4_361
2)Lijun Wu, Xiangzhu Zhu, Lei Fan, Edmond K. Kabagambe, Yiqing Song, Menghua Tao, Xiaosong Zhong, Lifang Hou, Martha J. Shrubsole, Jie Liu,corresponding author1 and Qi Dai:Magnesium intake and mortality due to liver diseases: Results from the Third National Health and Nutrition Examination Survey Cohort. Sci Rep. 2017; 7: 17913.
Published online 2017 Dec 20.
DOI 10.1038/s41598-017-18076-5
DOI https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5738415/
著者について
■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域
■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。
■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。