マグネシウム不足の深刻化
近年、マグネシウム不足の人が増えています。
生命の基礎ミネラルとも言えるマグネシウムが不足すると、メタボになるだけでなく、様々な体調不良、そして偏頭痛、心筋梗塞、高血圧、慢性筋肉痛などの原因になることが分かっています。
マグネシウムは、人間が生きていくために必要なミネラルです。しかし、人間は体内でマグネシウムを作り出すことができません。そのため、多くの人はマグネシウム不足に陥っています。 マグネシウム不足で生じるさまざまな症状マグ[…]
マグネシウムを意識して摂取しましょう!
マグネシウムはどのくらい摂取すれば良い?
推奨摂取量 | 350-500mg/日 |
実際の平均摂取量 | 200-250mg/日 |
(2017年国民健康・栄養調査より)
圧倒的に、マグネシウムの摂取が足りていない状況です。
特に、不足しがちな慢性疾患患者、アスリート、妊婦などは注意が必要です。
日本人のマグネシウム摂取推奨量と、実際の摂取量厚生労働省が公表している「国民健康・栄養調査」による日本人のマグネシウム摂取推奨量と、実際の摂取量です。(20歳~49歳)摂取推奨量(mg)推定摂取量(m[…]
マグネシウムの重要性
マグネシウムは、体内で最も重要なミネラルと言えます。
なぜならば、マグネシウムは体内の600以上の酵素の補因子または活性化因子として働き、カルシウム、カリウム、ナトリウムといったミネラルの細胞への出し入れを調整しているのもマグネシウムだからです。
また、エネルギーを産生・貯蔵・利用する働きがあり、ミトコンドリアには欠かせないミネラルの一つ。
マグネシウムの重要性・効果・効能マグネシウムは体内で最も重要なミネラルと言えます。なぜならば、マグネシウムは体内の600以上の酵素の補因子または活性化因子として働き、カルシウム、カリウム、ナトリウムといったミネラルの細胞への出し[…]
マグネシウムは、特に心臓・脳・筋肉にとって不可欠な栄養素です。
マグネシウムマグネシウムは、エネルギーを産生・貯蔵・利用する働きがあり、ミトコンドリアには欠かせない重要なミネラルの一つです。特に、脳・心臓・筋肉に重要なミネラルで、不足すると偏頭痛、心筋梗塞、高血圧、慢性筋肉痛などにつながりや[…]
マグネシウムの摂取方法
- 食事
- 静脈注射
- サプリメント
- 経皮吸収
マグネシウムを摂取するには、上記のような選択肢が考えられます。
1. 食事
基本は食事から十分摂取することが理想的ですので、まずは食事からできるだけ摂取することを心がけてください。
ただ、現代の食生活では十分なマグネシウムを摂取することは難しくなっています。
なぜならば、マグネシウムは特に海藻類、豆類(種類)などに多く含まれますが、毎日の食生活で摂取する機会が減っているからです。
マグネシウムを多く含む食事・食品・食材・食べ物以下の表のように、マグネシウムを多く含む食品は、動物性よりも植物性のものが多い傾向にあります。これは、マグネシウムが光合成をつかさどるクロロフィルの内部に存在するため、あおさ、青海苔、ひ[…]
マグネシウムは、光合成をつかさどるクロロフィル分子の中心に存在するため、あおさ、青海苔、ひじき、昆布、ワカメなどの海藻類が特に高い含有量を持っています。光合成する野菜などもマグネシウムを含んでいますが、土壌の枯渇化や農薬などの問題により、全体のマグネシウム含有量が減っているというデータもあります。
また、全粒穀物も高いマグネシウム含有量がありますが、米、小麦などの穀物は精白の過程でその大部分失われてしまっているため、ほとんど摂取できていないのが実情です。
2. 静脈注射
静脈注射投与は効率的で効果が高く、2-3週間血中にマグネシウム濃度を保ちます。
医療現場では、心筋梗塞などの患者に対しマグネシウム静脈投与は行われていますが、注射を打つ際には苦痛を伴うことや、多額な費用もかかってしまうことなどから、実際に多くの人が常用することは現実的ではありません。
3. サプリメント
サプリメントによるマグネシウム補給は有効で現在一般的に行われていますが、注意も必要です。
マグネシウムは、濃度の低い水溶性の状態で摂取しなければ体内にうまく吸収できません。
消化管を介したマグネシウムの吸収においては、ミネラル過剰摂取への防衛機能が働くため、高濃度のマグネシウムは体内で吸収することができないためです。
また、マグネシウムは元来、下剤としての機能も果たすため、多くの人が下痢の副作用を起こしてしまいます。
マグネシウム摂取と下痢の副作用
ある研究では、マグネシウムサプリメント500mgを経口投与したところ、被験者の45%が下痢の副作用を起こしている。
4. 経皮吸収マグネシウム
近年、欧米で研究が盛んになり、一般的に普及しているのが経皮マグネシウム吸収。
マグネシウムの経皮投与は、経口摂取よりも優れており、利用率や速度の上で静脈投与と同程度の効果が期待できると言われています。
また、標的組織に直接マグネシウムを到達させることができます。
経皮マグネシウム吸収の経路
マグネシウムは、消化系を介さず、真皮の下にあるリンパ系に入り、そこから循環系をたどり血清マグネシウムを増加させる可能性があります。(※ヒトへの局所適用後の皮膚薬物分布のモデリングより)
Topical drug delivery systems for deeper tissue delivery sho…
経皮吸収マグネシウムの研究結果例
欧米では経皮マグネシウム療法の研究が進み、経皮からマグネシウムを塗布した際の様々な研究結果が発表されています。
1. マグネシウムクリームによる血清マグネシウムレベルの改善
イギリスの25人に対する二重盲検法実験では、マグネシウムクリーム56mgを2週間使用すると、血清と血中のマグネシウムレベルに大幅な改善が見られた。
「ヒトの血清および尿中マグネシウム濃度に対する経皮マグネシウムクリームの効果」アメリカ医学研究論文文献(米国国立医学図書データベース)[blogcard url = https: //www.ncbi.nlm.nih.gov[…]
2. マグネシウムオイルによる毛髪細胞のマグネシウム値の改善
12週間のマグネシウムオイル吸収(31%塩化マグネシウム)により、毛髪分析の結果、89%の人が平均59.7%の細胞マグネシウム値を上昇させた。経口サプリメントを使用した場合、同等の結果を得るには9〜24ヶ月かかった。さらに全ての患者は、カルマグ比の改善が見られ、78%の人が重金属の解毒に成功した。
「経皮マグネシウムの血清レベルでの影響と全身カルマグ比の分析」研究論文欧州栄養ジャーナル研究-2010年4月https://vitamindwiki.com/tiki-download_wiki_attachment.php[…]
3. 線維筋痛症患者に対する経皮マグネシウムの効果
米国ロチェスターの有名なメイヨークリニックでは、繊維筋痛症女性40人に対し経皮マグネシウム(2回/日、腕と足に4スプレー)の効果を4週間試験したところ、24名が試験を完了し、全ての患者の症状が大幅に改善された。
「線維筋痛症患者の生活の質に対する経皮マグネシウム吸収の効果」研究論文アメリカ医学研究論文文献(米国国立医学図書データベース)[blogcard url=https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed[…]
4. マグネシウムオイルによる、細胞内マグネシウム値の改善
カーディフ大学による試験管実験では、皮膚を介した経皮吸収を通じて体の細胞に伝達できることを証明している。
「試験管内での経皮マグネシウム吸収試験」研究論文2011年10月http://www.bioplanet.ee/wp-content/uploads/2014/01/Magnesium-report-Cardiff-Uni.[…]
5. 偏頭痛患者に対する経皮マグネシウムの効果
偏頭痛患者68人に3ヶ月マグネシウムオイルスプレーを1日2回使用させた研究では、50%に対し改善をもたらし、70%の人の頭痛時間が減少した。
参考文献:Migrane Action
6. バスソルト(Epsom塩)入浴による血中マグネシウム値の改善
イギリス・バーミンガム大学の研究では、24〜64歳19人の健康な人がEpsom塩を混ぜた12分間入浴を毎日行ったところ、血中マグネシウム濃度が上昇した。
Bathing in Epsom salts is a safe and easy way to increase su…
エプソムソルトは、様々な症状に対して人気のある治療法の一つです。筋肉痛やストレスなど、健康上の問題を緩和するために使用されます。 また、価格も手頃で使いやすく、適切に使用すれば体に害を及ぼすこともありません。エプソムソル[…]
様々な症状には様々な要因があるため、一概にマグネシウムを摂取することが直接的な症状改善要因になるとは限りませんが、マグネシウム摂取においては、サプリメントに加え経皮吸収マグネシウムも非常に有効な手段の一つとなっています。
肌から摂取できるおすすめのマグネシウム製品を3つご紹介します!大手通販サイトや海外サイトなどで人気の高い経皮吸収タイプのマグネシウムアイテムを入手し、価格や使用感、効果など独自の基準を設けておすすめTOP3を選びました。マグネシウム情報を配[…]
著者について
早稲田大学理工学部卒業後、栄養関連の商品開発・情報編集などに15年以上従事。固定観念に囚われず、世界の新しい情報をいち早くキャッチし、既存のデータと組み合わせて新しい付加価値を生み出すことを心がけている。
趣味は、欧米の臨床試験データや研究論文を貪り読むこと。