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関節リウマチにならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

【はじめに】

関節リウマチ(以下、RA)という疾患は生体に自己免疫反応の異常が引き起こされることによって、関節内部を覆っている滑膜と呼ばれる場所に炎症が惹起されるものです。

過去の1980年代の時点ですでに本疾患においては発症してから数年以内に急速に関節の破壊性変化が進行することが報告されていました。

実際のところ、1990年頃までは関節リウマチに対して有効な薬物治療が存在せず、RAは進行する関節破壊に伴う骨格系の機能障害が日常生活における動作能力を極めて低下させる病気と捉えられていました1)。

現在のところ、RAはわが国では人口の約1%程度の方々が罹患すると言われている全身性の自己免疫疾患であり、男女比はおよそ13であり女性のほうが男性より多くかかりやすい病気と言われています。

そして、現在のところでは多種多様な症状に対してマグネシウムをいかに適用するなど数多くの研究が行われています。

これまでの知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えて関節リウマチをはじめとした骨格系疾患に関する発症などに関与していることが判明しつつあります。

また、昨今では多種類のミネラルやビタミンなどを同時に効率よく補うことができるサプリメントによってマグネシウム成分を摂取する人も多く存在しています。

近年では、サプリメントなどの健康食品の消費量は年々増加しており、いまや約6割もの人が利用しているとも伝えられています。

今回は、関節リウマチにならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性について説明します。

【第1章】関節リウマチになる原因とは?

関節リウマチにおいては、本来であれば自己を守って保護するはずの免疫機能が何らかの異常過程によって生体の一部分である関節部位に対して攻撃的に働き、同部の疼痛や炎症を惹起すると考えられています。

RAが発症する詳しい原因は現代においても明確になってはいませんが、どうやら先天性の遺伝的要因と周辺の環境的要素が複雑に組み合わさって罹患するものと考えられています。

昨今の研究によりますと、RAの発症に関しては遺伝的要因がおよそ10%程度関与しており、白血球の遺伝子であるHLA-DRB1などを筆頭に関節リウマチに罹患しやすい遺伝子がだいたい100種類程度存在すると考えられております。

その一方で、RA発症リスクという観点から環境的要素として重要視されているのは喫煙歴であり、それ以外にも歯周病や慢性呼吸器感染症など免疫機構が関与して活性的に賦活化される要因が挙げられています。

一般的には、関節リウマチの病態として自己免疫異常の中でも抗シトルリン化ペプチドタンパク抗体などのいわゆる自己抗体の存在による関連性が知られています。

したがって、関節リウマチの血液検査ではリウマトイド因子や抗シトルリン化ペプチドタンパク抗体などを含む自己抗体検査が通常では行われます。

【第2章】関節リウマチにならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

関節リウマチによる障害によって、滑膜炎が慢性的に遷延して患部の疼痛や腫脹、そして関節破壊など身体的に構造異常をきたして、その結果として日常生活活動が制限されて社会活動への参加を余儀なく制約させられることは周知の事実であります。 

そもそも自己免疫学的な機序によって滑膜部に炎症が起こってしまうと、滑膜が増殖して周囲の軟骨や骨組織を溶解することによって関節患部に長期に渡って炎症性変化が継続して遷延化するため、関節変形や関節内癒合など関節機能に様々な障害が現れます。

一般的によく知られている関節リウマチの主な症状としては、関節のこわばりや関節部の疼痛や腫れです。

もし仮に関節部の炎症所見が長期間継続されると関節の軟骨や骨組織自体が少しずつ破壊されていき、病状が進行すると関節変形や関節脱臼をはじめとして、関節が硬くこわばってしまい曲げ伸ばしが困難になる拘縮性変化を引き起こします。

一般的には、本疾患における関節の破壊性変化は発症して概ね2年以内に急速に進行することが判明しております。

いったん破壊されてしまった軟骨や骨関節は元の正常な状態に戻すことができませんので、この疾患に対しては早期診断治療および事前予防が重要な観点になります。

まずは、関節リウマチという病気がいかなるものかを理解して、適度な運動と安静のバランスを考えながら、食生活などを含めて規則正しい生活習慣を送ることが重要です。

そして、マグネシウムという成分はカルシウムの作用をコントロールして肩周囲のみならず全身の筋肉を収縮させ弛緩させる役割を果たします。

主に、マグネシウムは筋肉を弛緩させ、カルシウムは筋肉を収縮させる役割を担っています。

さらに、マグネシウムは、細胞内液に多く含まれるミネラルであり、カルシウムと一面では拮抗し、別視点では協力しあって骨形成などを促進する働きがあると伝えられています。

マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、骨形成や筋骨格の安定度を正常に保つのに必要な栄養素です。

このような具合に、生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能していると言えます2)。

そして、近年注目されているサプリメントは、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品をいいます。

最近では必須ミネラルの栄養素である「マグネシウム」が慢性的に摂取不足に陥っている方々が増えているようですが、一方では普段からサプリメントを摂取する重要性について徐々に周知されています。

したがって、関節リウマチにならないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

関節リウマチという病気は自己免疫疾患のひとつとして捉えられており、例えば手指や手関節部に炎症が起きて、同部に疼痛や変形を認める病気です。

実際に医療機関などで患者さんが関節リウマチを疑われた際には、血液検査や画像検査を施行して、これらの諸検査結果と自覚的な症状を評価して総合的に専門医が判断することになりますので念頭に置いておきましょうね。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。

マグネシウムは生体内の約300種類の酵素をサポートする補助酵素としての重要な役割を果たしていることは周知の事実です。

そのような中で、サプリメントは偏った食生活を日常的にしている、または一日の活動量が多い、減量のために食事量を減らしているなどバランスのとれた栄養補給そのものが普段から困難である場合にお勧めされます。

また、サプリメントを日常的に上手に活用している人々は、サプリメントを利用しながら同時に生活習慣スタイルや食生活内容も一緒に見直していることがほとんどです。

ですから、日々の食事内容もさることながら、サプリメントをうまく活用してマグネシウムの日常的な摂取方法を工夫することによって関節リウマチにならないために有意義な生活を送りましょうね。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 佐浦 隆一, 仲野 春樹, 冨岡 正雄:関節リウマチにおけるリハビリテーション治療. The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine. 2017 54 12 p. 980-985.

DOI https://doi.org/10.2490/jjrmc.54.980

  1. 福生吉裕:マグネシウム製剤の臨床治療への有効性. 東京未病研究会雑誌. 1995 1 1 p. 20-28.

DOI  https://doi.org/10.11288/mibyou1995.1.20

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。