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髄様がんを予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

髄様がんは甲状腺がんの一種ですが、発症率が低く一般にはあまり知られておらず、近年では髄様がんは遺伝の原因となる遺伝子が確定されており、遺伝子検査の結果を治療に反映できる珍しい疾患です。

そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えて髄様がんを含む腫瘍性疾患の発症などに関与していることが判明しつつあります。

従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。

そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

今回は、髄様がんにならないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。

【第1章】髄様がんとは?

甲状腺がんの一種ですが、割合としては甲状腺がんの1〜2%ほどで特殊なタイプのがんです。

甲状腺とは全長8cmほどの人体で最大の内分泌腺で、首の前側中央、のどぼとけの少し下あたりにあって、甲状腺ホルモン(体の新陳代謝を促進する働きのあるホルモン)を生成し、必要量を血中へ分泌するのが役割です。

甲状腺から発生するがんには、髄様がんの他に乳頭がん・濾胞がん(ろほうがん)・未分化がん・悪性リンパ腫があり、ひとえに甲状腺がんといってもそれぞれ特徴が異なります。

一般的に髄様がんは乳頭がん・濾胞がんより難しい病気ですが、未分化がんよりも予後が良いと認識されています。

甲状腺がんの90%を占める乳頭がんや濾胞がんは、甲状腺ホルモンをつくる濾胞細胞から発生する一方で、髄様がんはカルシトニン(カルシウム代謝を調節するホルモン)を分泌する傍濾胞細胞由来のがんです。

髄様がんの初期症状はほとんどなく、甲状腺ホルモンの分泌異常が生じることもないため、全身的な不調も生じません。

髄様がんでは血中カルシトニン濃度の上昇が見られますが、それだけでカルシウム濃度が低下することはありません。

病気の進行に伴って声帯が麻痺し声が出しづらくなる、あるいは呼吸困難や嚥下機能の低下などの症状が現れることがありますし、遺伝性髄様がんの場合は一定の割合で副腎や副甲状腺に合併症がみられます。

髄様がんの明確な発症原因は不明ですが、遺伝性髄様がんは多くがヒト10番染色体のRET遺伝子の変異が原因です。

この遺伝子に変異が生じると、生成されるタンパク質に異常をきたし、遺伝性の疾患が生じますが、変異遺伝子以外の遺伝子や生活習慣などのその他の要因が発症に関わっているために同じ家系であっても発症年齢や病気の経過などに違いがあります。

【第2章】髄様がんにならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

甲状腺の髄様がんの治療は手術が根幹であると言われています1)。

一般的に、腫瘍の存在範囲に合わせて甲状腺を切り取る部分切除による治療が行われます。

遺伝子検査で遺伝性の髄様がんと確定した場合には甲状腺内で髄様がんが多発し部分切除では再発する可能性が極めて高いため、甲状腺全摘出となります。

MEN2型にみられる合併症のうち副腎褐色細胞腫を発症している場合は、そちらの手術を先に行わなければなりませんし、散発性・遺伝性にかかわらず多くの髄様がんでは甲状腺周囲のリンパ節を切除する頸部郭清術が同時に必要となります。

甲状腺の全摘出を行った場合、生涯にわたって甲状腺ホルモン薬を服用する必要があります。

そして、マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています2)。

人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。

マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。

マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、免疫機能の維持などにも寄与していますから、マグネシウムが生体内で欠乏すると低免疫状態から髄様がんを含む腫瘍性疾患の罹患リスクが上昇すると考えられます。

通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。

一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。

生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。

また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じずに適量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

こうした観点から、髄様がんに罹患しないためにも普段から最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

甲状腺がんの中でも1から2%ほどの発症率である「髄様がん」には、散発性・MEN2A型・MEN2B型・家族性と4つの型があります。

どのタイプにしても予後を決める重要な要因となるのは、転移の有無であり、転移がない間に確実な治療を開始できるように万が一のどにしこりや違和感のある方は早めに専門医療機関を受診しましょう。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要です。

今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって髄様がんを引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

【引用文献】

1)山田 弘之, 福家 智仁, 福喜多 晃平, 金児 真美佳, 澤 允洋, 上田 航毅, 小林 大介ら:根治手術困難な甲状腺髄様癌に対するバンデタニブの使用経験. 頭頸部癌. 2019 年 45 巻 1 号 p. 71-75

DOI https://doi.org/10.5981/jjhnc.45.71

2)貝原俊樹ら:低カリウム血症, 低マグネシウム血症により多型性心室頻拍, 心肺停止となった1例.心臓. 2015 年 47 巻 SUPPL.1 号 p. S1_50-S1_54.

DOI https://doi.org/10.11281/shinzo.47.S1_50

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。