【はじめに】
「夜中に何度も目が覚めて眠りの質が悪い」、あるいは「眠りたいのにどうしても途中で起きてしまって長時間続けて眠れない」という悩みを持つ方は少なからずいらっしゃるかと思います。
不眠症のなかでも、「中途覚醒」は良質な夜間帯の睡眠を取ることができずに、ひどい場合には仕事や学業、家庭生活など日中昼間において様々な機能障害を呈する状態になります。
そして、マグネシウムはミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、精神機能を含めて生体のエネルギー産生機構に深く関与していると考えられており、睡眠にも重要な役割を果たしている物質と言われています1)。
以前から我が国では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。
そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。
今回は、中途覚醒しないために日常生活でマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。
【第1章】中途覚醒とは?
中途覚醒を含む睡眠障害全般の原因は様々伝えられていますが、基本的には心理的ストレス、過度の飲酒、身体不調などが代表格として挙げられます。
睡眠障害のタイプによっても背景も多彩であると考えられており、例えば不眠症の発症要因は精神的な疲れ、時差、劣悪な就寝環境、眠る前のアルコールやカフェインなど過度摂取などが考えられます。
通常、体内時計は「メラトニン」と呼ばれる代謝物質で調整されており、その物質濃度自体が日光などと深く関連しているため、仮に夜遅くまで活動しながら毎朝の日光を浴びない状態が継続されると容易に体内時計が乱れて睡眠障害を発症することになります。
例えば、ある人が日常的に睡眠時間を満足にとっているにもかかわらず、「どうしても夜中寝ているときに一度のみならず数回目が覚めてしまう」などといった症状を訴える場合には、その背景には色々な理由で良質な睡眠が確保できていないと考えられます。
特に、いったん眠りにつけたとしてもその後に何度も意図せずに目が冴えて覚めてしまう、あるいは目が覚めてしまった後にいっこうに再度眠れない際には、「中途覚醒」と呼ばれる不眠症に該当すると考えられます。
この中途半端に覚醒して睡眠維持が難しくなってしまう背景には、年齢を重ねて加齢するに伴って眠り自体がどうしても浅くなってしまい途中で目が冴え渡って覚めやすくなってしまうという事情も挙げられます。
【第2章】中途覚醒にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性
睡眠障害の中でも、特に「中途覚醒」する場合に効率よく簡便に対処できる方法のひとつとして、日中に眠くなったとしてもできるだけ昼寝をしすぎないように注意することが挙げられます。
時には昼間の時間帯に眠気が襲ってきて仮眠したいと思うときがありますが、一般的には午後3時以降に昼寝を長時間とってしまうと、そのぶん夜の決まった時間帯に眠りに付きにくくなって中途覚醒を引き起こしやすくなります。
次に、普段から太陽光をしっかりと浴びることが重要であり、起床する際の重要要素である「光」には約2000ルクス以上の十分な照度が必要だと指摘されています。
太陽光を浴びた情報体験が身体に自然とフィードバックされますので、太陽光そのものも生活リズムを整えて中途覚醒を軽減させるために重要ですので、起床したらカーテンを開けて太陽光を浴びることを心がけましょう。
また、中途覚醒を改善させるうえで効果的な対策の代表例として、「適切に入浴する」ことが考えられます。
一般的に、身体の深部体温が下降することによって、自然と眠気が訪れる仕組みが構築されており、就寝前に入浴すると一時的に身体が温められて体温が上昇し、その後90分程度かけてゆっくりと体温が低下するにつれて眠気が誘発されます。
お湯の温度を大体38〜40度のぬるま湯に設定して、就寝する約90分前に入浴すると、睡眠の質が向上して中途覚醒を予防できる可能性があります。
そして、マグネシウムの生理的な効果としては、エネルギーの生成やタンパク質の合成、神経・筋肉のコントロール、心機能や血圧調整のみならず神経系作用を制御する役割もあるために精神的な要素や睡眠活動にも効果があるとされています。
人体内で数えて7番目に多いミネラルであるマグネシウムは、精神的な情動安定とストレス防御という観点も含めて生体内におけるすべてのエネルギー活動の場で重要な役割を持っていると言われています2)。
それと同時に、マグネシウムには神経の興奮を抑えて神経伝達を正常に保つ働きがあるとも伝えられているため、マグネシウムを普段から前向きに摂取することで高ぶる気持ちを鎮めて安定した精神状態を保持する作用があります。
さらに、マグネシウムというミネラルは精神的なリラックス効果だけでなく、全身の筋肉自体を弛緩させる作用も期待されています。
一般的に、マグネシウムを豊富に含む食材は大豆や豆腐などの豆類のほかに海藻類などが挙げられる以外にも、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども有名なマグネシウム成分の供給源となっています。
特に、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。
生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されています。
同様に、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。
日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。
こうした観点から、中途覚醒を起こさないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。
【まとめ(おわりに)】
「中途覚醒」は不眠症のひとつであり、この状態が継続されると日中の眠気や倦怠感など身体の不調が起こって仕事や家事の生産性や効率性が低下して生活に支障をきたすことが知られています。
もし夜に目が覚めてなかなか寝付けないという場合には、早めに自らが取り組めるセルフケア対策を実行して、不眠症改善の一歩を踏み出すことが重要な観点となります。
そして、私たちの体内に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における睡眠障害の改善のために欠かせない成分の代表格が、「マグネシウム」です。
特に、ストレスが過剰にかかる現代ではマグネシウム摂取量そのものが不足傾向であると言われています。
日常的な疲労状態から精神的な健康を脅かす恐れも懸念されているため、中途覚醒を始めとする睡眠障害に陥らないためにも常日頃のマグネシウム摂取が重要と考えられています。
今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって中途覚醒を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。
引用文献
1) 創業60年三代目上野アメ横小島屋Webページ:マグネシウムで良質な睡眠を!知られざるマグネシウムの安眠効果とおすすめ食べ物のご紹介HPより
DOI
https://www.kojima-ya.com/blog/about-nuts/magnesium-suimin-kouka/
2) 藏前尚子:2型糖尿病におけるマグネシウムの役割. JICD, 2015, Vol. 46, No. 1.p56-61.
DOI https://www.icd-japan.gr.jp/pub/vol46/17-vol46.pdf
著者について
■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域
■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。
■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。