マグネシウム摂取と運動パフォーマンス向上

マグネシウム摂取と運動パフォーマンス向上

マグネシウムと運動パフォーマンス

マグネシウムは体内の600以上の酵素の補因子または活性化因子として働き食物をエネルギーに変換するサポートをしたり、アミノ酸からタンパク質を生成するサポートをしたり、DNAやRNAの生成、修復をサポートしたり、筋肉の収縮や弛緩をコントロールしたり、脳と神経系全体にメッセージを送るサポートをしたりと、実に体の様々な機能に深く関わっています。

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そのため、マグネシウム摂取が運動パフォーマンス向上をもたらすことも、様々な研究結果を通して分かってきています。

1. 運動時には、安静時より10%-20%多くのマグネシウムを必要とする

マグネシウムは、酸素摂取、エネルギー生産、電解質バランスなど、特に筋肉機能に影響を与える多数のプロセスに関与しているため、わずかなマグネシウム欠乏でも運動能力を損ない、酸化ストレスなどを増幅するという結果が出ています。

また、激しい運動により尿や汗からマグネシウム損失が増え、マグネシウムの必要量を10~20%増加させることが分かりました。

元データ「マグネシウムと運動の関係性」

PubMed

Magnesium is involved in numerous processes that affect musc…

2. マグネシウムは、筋肉に蓄積して痛みを引き起こす乳酸を減らす

ある研究によると、マグネシウムは末梢および中枢系のグルコースの摂取レベルを高め、運動中の筋肉の乳酸レベルを大きく低減させることがわかりました。

元データ「マグネシウムは、運動中の血液、筋肉、脳でのグルコースの摂取レベルを高めることにより、運動パフォーマンスを向上させる」

3. マグネシウムは、ジャンプ力を改善する

25人のプロバレーボール選手を対象とした研究では、1日あたり250 mgのマグネシウムを摂取したバレーボール選手は、乳酸レベルの減少、また反動跳躍および腕振りを伴う反動跳躍の有意な増加(最大3 cm)が見られました

元データ「マグネシウムの状態とバレーボール選手の身体能力」

4. マグネシウムは、水泳、自転車、ランニングのパフォーマンスを改善する

23人のトライアスロン選手が、マグネシウム摂取グループとプラセボグループに分かれて4週間摂取を続けた結果、プラセボグループと比較してマグネシウム摂取グループのタイムが大きく向上しました。(500m水泳、20km自転車、5kmランニング)

元データ「極度の身体的ストレスにおけるマグネシウムの重要性について」

PubMed

In a double-blind randomized study, 23 competitive triathlet…

5. マグネシウムは、高齢者の運動パフォーマンスを改善する

139人の健康な女性(平均年齢71.5歳)が、マグネシウム摂取(300mg/日)グループとプラセボグループに分かれて12週間摂取を続けた結果、マグネシウム摂取群のSPPB(Short Physical Performance Battery)合計スコア、椅子の立ち時間、4mの歩行速度が有意に改善されました。
マグネシウム摂取が、加齢による身体能力低下を予防、または遅延させる可能性を示唆しています。

元データ「毎週の運動プログラムに参加している健康な高齢女性の身体パフォーマンスに対する経口マグネシウム補給の効果」

6. マグネシウムは、冠動脈疾患患者の運動パフォーマンスを改善する

53人の男性冠動脈疾患患者が、マグネシウム摂取グループとプラセボグループに分かれて24週間摂取を続けた結果、プラセボグループと比較してマグネシウム摂取グループの細胞内マグネシウムレベルが有意に増加し、安静時および運動中の内皮機能、運動耐性、左心室機能が向上しました。

元データ「冠動脈疾患患者の経口マグネシウム療法、運動心拍数、運動耐性、および心筋機能」

7. マグネシウムは、肺疾患患者の運動パフォーマンスを改善する

20人の男性慢性閉塞性肺疾患患者が、約2日間隔でランダムに割り当てられた2回の機会に2gの硫酸マグネシウムまたは生理食塩水の点滴を受けた結果、安静時の残気量、平均動脈血圧、心臓二重積が大幅に減少し、最大運動負荷時の最大負荷および呼吸交換率が大幅に増加しました。

元データ「慢性閉塞性肺疾患患者の最大運動パフォーマンスにおける急性マグネシウム負荷の影響」

 

このように、マグネシウムの摂取はアスリートには特に重要です。

普段の食事からでは不足がちなマグネシウム、経口、経皮含めしっかり摂取を心がけてください。

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著作者情報

Toshi Yamanaka

Toshi Yamanaka

栄養ライター

早稲田大学理工学部卒業後、栄養関連の商品開発・情報編集などに15年以上従事。固定観念に囚われず、世界の新しい情報をいち早くキャッチし、既存のデータと組み合わせて新しい付加価値を生み出すことを心がけている。 趣味は、欧米の臨床試験データや研究論文を貪り読むこと。

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