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マグネシウムクリームとエプソムソルト

【はじめに】

御存知の方も多いと思いますが、マグネシウムは人体に必須のミネラルです。

マグネシウムは生体内で4番目に多いメジャーなミネラルであり、人間の生体内には約20~30グラムのマグネシウム成分が存在すると言われています。

このミネラルは、糖質や脂質成分の代謝、あるいはミトコンドリア内でエネルギーを生み出す生体活動に必須であるアデノシン三リン酸の産生に関わり、その他でも我々の体の中で300種類以上の酵素作用に関する反応経路において重要な役割を担っています。

また、マグネシウムは神経伝達物質や筋肉内の興奮性伝導を抑制する働きもあります。

これらからも分かるように、マグネシウムの欠乏状態というのは人体の活動に色々な不具合を生じさせて、様々な疾病の原因になり得ますので普段からマグネシウムをしっかりと摂取する必要があります。

そして、なんといっても日本人のお風呂好き文化は世界でも有数であり、日常生活でこんなにお風呂に頻繁に入る国民はどの諸外国をみても見受けられません。

本邦でもリラックス効果や皮膚浄化作用を発揮すると言われている入浴剤としてのエプソムソルト(硫酸マグネシウム含有)やマグネシウムクリームが徐々に普及され始めています。

今回は、マグネシウムを摂取する重要性や今話題沸騰中のお風呂で使えるエプソムソルト(入浴剤)の概要、そしてマグネシウムクリームの効果などをご紹介いたします。

【第1章】マグネシウムクリームとエプソムソルト

現代の日本人は、1日あたりのマグネシウムの推奨摂取量(男性であれば350mg、女性であれば280mg前後)を大きく下回る240mg程度しか摂取出来ていないのが現状です。

現代のストレスの多い生活習慣や不規則な食生活などにより、マグネシウムの吸収が阻害され、問題視されている体内のマグネシウム不足にさらに拍車をかけており、体の内面から根本的に改善させるためにまずは「マグネシウム不足」を解消する必要がありますね。

そんな時には、心と身体の綺麗を保って浄化してくれるマグネシウム成分を含有するエプソムソルトがお勧めです。

現代では、「エプソムソルト」という名称として入浴剤の一種として売られており、その由来はエプソム鉱泉の硫化マグネシウムを主成分とする鉱水と言われ、200年以上前のイギリスにおけるエプソムで発見され塩に似ていることから名づけられました。

一時はヨーロッパでも広く知られ用いられており、飲料用にビン詰めにされて販売されていた時代もあったと言います1)。

エプソムソルト内に存在するマグネシウムミネラルによってエネルギーが生み出され代謝が活発になり、また、神経や筋肉の興奮を抑える効果があることから、リラックスできるのでしょう。

エプソムソルト(硫酸マグネシウム成分含有)は、欧米諸外国ではすでに多くのご家庭で愛用されている入浴剤のことです。

マグネシウムは食事内容物から経口的に摂取されるのみならず、皮膚からも吸収される物質です。

そして食事から摂取するよりも実は皮膚から吸収する方がより効率的であるという報告もあります。

これらのことから、マグネシウム成分を皮膚から積極的に取り込もうという発想が出てくるのは自然なことです。

身近な例で言うと、マグネシウムの経皮摂取の効果を期待して実践されているのが、海水浴です。

皆さんの周りの知り合いに、海水浴でけがや病気が嘘みたいに治ったという例を聞いたことはありませんか。

もちろん、海水中にはマグネシウム以外にも多種多様なミネラルが溶解していますし、それらの効果も幾ばくか存在するかもしれませんが、マグネシウムの効果は決して無視できないほど大きいのではないかと考えられています。

海水浴に入る事で健康に良好に寄与して、病気の治療などに効果があるとするならば、日常的に入浴するお風呂でもおよそ海水浴に類似したマグネシウム濃度が基準となってきます。

「エプソムソルト」を使用した入浴スタイルを実際に行うと全身的にポカポカと暖かい感覚を感じることができ、心からリラックスしたバスタイムを楽しんで頂けるはずです。

特に肌の露出が多くなる夏前後の季節には紫外線などによる肌荒れ作用も危惧されるため、エプソムソルトを使用すると有効的です。

また、急に寒くなり、手足が冷えて無意識に肩に力が入って、疲れが溜まりやすい冬の時期には、1日の締めくくりとしてエプソムソルトを用いた入浴がとても重要です。

実際に使用する際には、エプソムソルトをおよそ150リットル程度のお風呂内に150mlから300ml程度(濃度にして0.1~0.2%)を入れてください。

そして、入浴中でも水分の補給をこまめに行いながら大体20分ぐらいの入浴時間が適切です。

肘、膝、足などの関節部における肌のお手入れについてはエプソムソルト入浴を1週間続けてするだけで、マグネシウム成分が細胞を内面から活性化させて次第に古い角質がとれて美しく綺麗なスキンになります。

さらに最近では、エプソムソルトクリームというエプソムソルト成分が15%程度配合された保湿用のクリームも市販されています。

特に、このクリームは乾燥する季節にお肌を保湿してくれるので効果的です。

入浴以外でも塗布しても構いませんが、エプソムソルト入浴後に本剤を併用して使用するとさらに効果絶大であると考えられており、保湿クリームとして全身に利用することが出来ます。

身体にとって経皮吸収タイプの薬剤即効性は高いと言われていますので、1日でも早くリラックスしてお肌の調子を整えたいという人は、ぜひマグネシウム配合エプソムソルトクリームを塗布することも考慮してみてください。

【まとめ(おわりに)】

われわれ日本人の食事から海産物が以前よりも減り、農薬などの過剰使用により土壌や地上作物内のマグネシウムが減少してきています。

マグネシウムは、骨や歯の形成に必要な大切な栄養素です。

そのほかにも体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つ役割や筋肉を正常に動かすに必要な栄養素です。

過去の数々の研究から、マグネシウム含有型保湿クリームは日常生活でのストレスによるあらゆる症状に対して改善効果があることを教示してくれました。

そしてエプソムソルトは、アメリカにおいてNBAバスケット連盟などのプロスポーツ選手からマラソンランナー、そして有名女優やスーパーモデルに至るまで幅広く愛用されています。

エプソムソルトは岡山県玉野市のふるさと納税の返礼品にもなっています。

入浴剤「エプソムソルト」は、湯上りポカポカ、お肌もツルツル、赤ちゃんからお年寄りまで気持ち良くご使用いただけますよ。

エプソムソルトを使用して美しく見せるための美容効果を手に入れて、マグネシウムの保湿作用の恩恵を授かりましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

 

引用文献

南隆太:地誌喜劇は時代を映す?:『エプソム鉱泉』(1672)にみる鉱泉表象とその喜劇性.東京経済大学人文自然科学論集.第144 号.p133-148.
https://repository.tku.ac.jp/dspace/bitstream/11150/11319/1/jinbun144-10.pdf

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。