アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニなどの特定の物質(アレルゲン)を異物とみなして、体内から異物を排除しようと主にくしゃみ、鼻汁、鼻閉の3つの症状が生じてしまう病気のことを指しています。
そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えてアレルギー性鼻炎の発症などに関与していることが判明しつつあります。
従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。
そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。
今回は、アレルギー性鼻炎にならないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。
【第1章】アレルギー性鼻炎とは?
鼻という器官は、呼吸という生命維持に重要な機能を担っており、異物の侵入を防ぐ、体内に入る空気の温度や湿度の調整、においの感知といった様々な重要な役割を持っています。
鼻腔粘膜や咽頭粘膜は外部環境の影響を受けやすい部位であり、ちょっとしたことが契機となって鼻の中や咽頭部に炎症が起こって鼻腔内やのどが痛くなることがあります。
アレルギー性鼻炎になると、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの3つの症状を認めることが多く見受けられます。
くしゃみは、鼻の中の異物を外へ出すための体の反応であり、たて続けに出るくしゃみに、鼻水や鼻づまりを伴い、発熱症状や倦怠感がなければ、アレルギー性鼻炎を疑います。
また、アレルギー性鼻炎が原因の鼻水は、水のようにさらさらした、水様性の鼻水がほとんどであると言われていますので、粘り気のある鼻水が出る場合は、アレルギー性鼻炎以外の原因疾患も考慮しましょう。
鼻づまりとは、鼻の粘膜が腫れて空気の通り道を狭めている状態であり、かぜ症候群や上気道炎でもないのに鼻がつまってのどが痛くなる場合は、アレルギー性鼻炎を疑いましょう。
それ以外にも、アレルギー性鼻炎になると、目、のど、皮膚などでも炎症の症状がみられることがありますし、特に目に症状が出た場合は、涙が出てきてかゆみを感じる、あるいは白目とまぶたが赤くなって腫れてくる症状が認められます。
アレルギー性鼻炎は, 通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎に分類されています1)。
前者がダニやホコリなどが原因で1年を通して鼻炎症状が認められ、後者はスギやヒノキの花粉などが原因で、花粉の飛散時期だけに鼻炎症状が認められます。
【第2章】アレルギー性鼻炎にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性
アレルギー性鼻炎を予防するためには、原因物質の回避が重要であり、病院で行う治療には、薬物投与・手術・免疫療法があって、症状や希望にあわせて治療方法が選択されます。
一般的に、アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)によって体内に生成されたヒスタミンという物質によりアレルギー症状が起きますので、このヒスタミンが起こす症状を抑えることが、アレルギー性鼻炎の治療として有効になります。
一般的に使われる内服薬は、アレルギー反応を起こす刺激物質を抑える抗アレルギー薬と抗ロイコトリエン薬であり、抗アレルギー薬は、ヒスタミンの発生と放出を抑えることにより主にくしゃみ、鼻汁の軽減が期待できる、比較的即効性のある薬です。
そして、マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています2)。
人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。
マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。
マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、免疫機能の維持などにも寄与していますから、マグネシウムが生体内で欠乏すると免疫異常状態からアレルギー性鼻炎の罹患リスクが上昇すると考えられます。
通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。
一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。
生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。
また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じずに適量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。
日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。
こうした観点から、アレルギー性鼻炎にならないためにも普段から最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。
【まとめ(おわりに)】
アレルギー性鼻炎は、アレルゲンが鼻粘膜から侵入し免疫反応が起こることによって、様々な症状が引き起こされる病気です。
アレルギー性鼻炎の主な症状は、くしゃみ、透明な水溶性の鼻水、鼻づまりです。
アレルギー性鼻炎の治療には「薬物療法」、「アレルゲン免疫療法」、「手術療法」の3つがあって、症状の原因となるダニやスギ花粉などのアレルゲンを回避する環境整備も重要です。
そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。
マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要です。
今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによってアレルギー性鼻炎を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。
【引用文献】
1)川内 秀之:アレルギー性鼻炎の疫学とマイクロバイオーム. 口腔・咽頭科. 2022 年 35 巻 3 号 p. 223
DOI https://doi.org/10.14821/stomatopharyngology.35.223
2)貝原俊樹ら:低カリウム血症, 低マグネシウム血症により多型性心室頻拍, 心肺停止となった1例.心臓. 2015 年 47 巻 SUPPL.1 号 p. S1_50-S1_54.
DOI https://doi.org/10.11281/shinzo.47.S1_50
著者について
■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域
■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。
■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。
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