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膝蓋軟骨軟化症を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

膝蓋軟骨軟化症は、特に若年層の女性に多く発症するひざ痛を生じさせる病気として周知されており、膝蓋骨の裏側にある軟骨部分に変形や破壊などの損傷変化が引き起こされることで膝関節部に強い疼痛症状を自覚することが多いです。

そして、これまでの数々の研究においてマグネシウムというミネラル成分の摂取量が減少することで筋肉の病気を含めて様々な疾患に陥りやすいと考えられるようになってきましたが、我が国では日常生活内で前向きにマグネシウムを摂取している方は少ないようです。

一方では、近年において効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

今回は、膝蓋軟骨軟化症を起こさないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。

【第1章】膝蓋軟骨軟化症を引き起こす原因とは?

そもそも膝蓋軟骨とは、膝の皿である膝蓋骨のうしろ側に付着して存在している軟骨成分のことを指しており、通常であれば大腿骨と関節部を構成しています。

軟骨組織のために通常であれば滑らかに関節面を可動するはずですが、太ももの筋肉の一つである大腿四頭筋が筋力不足になっている、あるいは関節面の柔軟性低下などによって関節接合部が摩耗されてしまうと、ゴリゴリと膝部から音が鳴ることもあります。

それ以外にも発症要因としては、膝蓋骨と大腿骨の関節面における適合性が悪い構造的な問題も考えられていますが、詳細な発症メカニズムはいまだに明確にされておらずはっきりとした結論は知られていません。

成人においては、特にビタミンD成分が欠乏すると膝蓋部のみならず全身の軟骨軟化症に繋がると考えられており、あわせて骨密度の低下が引き起こされると懸念されます1)。一

本疾患は主に10代~20代の比較的若い女性に多く認められており、その原因としては特に若年層の女性では普段からハイヒールなどの靴を履いて膝への負担が通常よりも大きくなるためであると考えられています。

さらに、ハイヒール自体が外反母趾を発症させるリスク因子として捉えられており、外反母趾はX脚に発展しやすいのみならず、膝蓋軟骨軟化症に罹患しやすいといった疾患関連性が指摘されています。

【第2章】膝蓋軟骨軟化症に罹患しないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

膝蓋軟骨軟化症という病気は、膝関節を屈伸した際に強度の痛みが自覚されると言われているため、階段昇降時や長時間座位の姿勢を保っている場合、ランニングするときや急に椅子から立ち上がる際などに症状が悪化しやすいと考えられています。

初期段階における疼痛症状に対しては、患部を冷却してアイシングする、あるいは鎮痛薬を服薬する、湿布剤を貼付するといった対策が実践されます。

また、リハビリ加療など理学療法を実行することによって大腿四頭筋の柔軟性を高めて膝蓋軟骨関節部の摩擦を軽減させることで疼痛症状を緩和させることが出来ます。

万が一にも、症状が長期に渡り継続する場合、または再発を繰り返して認める際には関節鏡視下に関節軟骨部の凹凸(おうとつ)を平らに整える処置を行うために根治的な手術を受けることを検討されます。

そして、マグネシウムは体内に多く含まれているミネラルの一種であり、身体の中で補酵素や活性型物質として概ね300種類以上の酵素の働きを補助する役割を有しています。

マグネシウムが不足すると、糖尿病や高血圧、メタボリックシンドロームを含めた生活習慣病にととまらず、肩こりや足のこむら返りなどと同様に本疾患も含めた筋骨格系の組織関連障害として様々な症状を引き起こすと考えられます。

特に、マグネシウムというミネラル成分はカルシウムの作用を調整制御して全身の筋肉を収縮および弛緩させる役割を果たしています。

必須・主要ミネラルであるマグネシウムは身体に必要不可欠な栄養素なので、毎日の食事やサプリメントなどの栄養機能食品から充分に摂取しても悪い影響を及ぼすことはほとんどありません。

昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法が一般的にも広く普及しています。

マグネシウムは、果物や野菜、そして経口サプリメントを組み合わせた食事成分として体内に摂取され、特に経口マグネシウムサプリメントに関しては成人1日あたりで約350 mgの摂取量以下であれば比較的安全域であると言われています2)。

また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

膝蓋軟骨軟化症に罹患しないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があるでしょう。

【まとめ(おわりに)】

最近では、健康意識が向上してウォーキングやランニングを日常的に取り入れている人も多いために膝を痛めて困っている方も少なからずいらっしゃるでしょう。

膝蓋軟骨軟化症は、ランニングやジョギングなどのスポーツ動作を繰り返すことで膝部分に過度の負担がかかる場合に発症しやすいと言われており、ほとんどのケースでは保存的治療により良好な経過を得ることができます。

膝蓋軟骨軟化症は決して治らない病気ではなく治療成績も向上しつつありますので、仮に膝周辺に夜間などにおいて急激に強い疼痛を自覚した際にはなるべく早く整形外科のクリニックや病院などの医療機関を受診するように心がけましょう。

そしてそのような背景がある中で、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない要素の代表格が、「マグネシウム」であると言われています。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけましょうね。

今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって膝蓋軟骨軟化症を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

1)津川 尚子:次世代を担う皆さんに知って欲しいビタミンD の話. ビタミン. 2018 92 12 p. 560-563.

DOI https://doi.org/10.20632/vso.92.12_560

  1. Guerrera MP, Volpe SL, Mao JJ. Therapeutic uses of magnesium. American Family Physician 80:157-162, 2009.

DOI http://www.aafp.org/afp/2009/0715/p157.html

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。