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膀胱癌にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

【はじめに】

膀胱は、腎臓でつくられた尿を一時的に溜めておくための袋です。

場所的には下腹部の中央、恥骨のすぐ裏側にあります。

膀胱には、約500700mlの尿を一時的にためて、ある程度の量になったら体外に出すという働きがあります。

膀胱がんは、そんな膀胱にできるがんの総称を指します。

そして、主要ミネラルの一つであるマグネシウムと微量元素は生命活動において重要であり必要不可欠な成分です。

マグネシウムの生理的作用は、まずエネルギー基質の酵素反応や神経伝達物質に関連するホルモンへの影響などをはじめとしてたいへん多岐に渡ります。

生体の微妙な恒常性の維持にとって、マグネシウムは広範囲にわたって深く機能していると言えます1)。

ところが、現代の食生活ではどうしても栄養バランスが偏ってしまう傾向があります。

生活習慣病の予防や健康維持にはバランスのとれた食生活が欠かせませんが、規則正しい食事を続けるのは意外と困難です。

そこで近年では手軽に栄養を補えるサプリメントの需要が高まりつつあります。

食事だけでは賄いきれない栄養成分を摂取できるサプリメントを含む栄養補助食品を毎日の生活に取り入れる方が増えています。

今回は、膀胱癌にならないためにマグネシウムのサプリメントを摂取する重要性などについて説明します。

【第1章】膀胱癌になる原因とは?

膀胱がんは一般的に膀胱上皮が悪性変化したものです。

膀胱内に多発性に発生することが多く、男女比では約3倍男性に多い癌の種類です。

膀胱がんは、全国で年間約2万人が診断されており、喫煙者に多いという統計結果が出ております。

概ね加齢とともに癌の発生頻度が増加し、多くは40歳以降見られますが、ときに若年者でも発生することがあります。

膀胱がんの約90%以上は膀胱の内部を覆っている尿路上皮にできる尿路上皮がんです。

また、膀胱がんには、尿路上皮がんのほかにも扁平上皮がん、腺がん、小細胞がんなどの種類もあります

膀胱がんを引き起こす主な原因として第一に喫煙があげられます。

これまでの研究では、膀胱がんの確立された危険因子は喫煙歴であると伝えられており、喫煙者は非喫煙者の数倍の膀胱がんにおける発がん率があると言われています。

男性の50%以上、女性の約30%の膀胱がんは喫煙により発生するという試算があります。

膀胱がんの確実なリスク要因は喫煙ですが、それ以外にも化学物質や食事を含めた生活習慣が関わっていると考えられています。

なかでも、コーヒーの膀胱がんへの影響については、多くの研究で調べられております。

動物実験などで、コーヒーに含まれるカフェインが、膀胱がんの発がんに関連しているのではないかと報告されています。

カフェインは、アポトーシスや細胞周期を乱すことで膀胱がんの発がんに関与すると考えられています。

またゴム、皮革、織物、色素工場で使用するアニリン色素、ナフチラミン、ベンチジンといった化学物質や染料を使用する職業にも発生率が高いと言われています。

その中でも特に、染料や特殊な化学薬品を扱う職業に多く発症することも知られています。

食べ物ではワラビやゼンマイも膀胱癌のリスク因子とされています。

【第2章】膀胱癌にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

膀胱癌を予防するために、まずはたばこを吸っている人は禁煙しましょう。

禁煙を始めてから年数がたつほど、禁煙しなかった場合と比べて膀胱がんのリスクを減らせることが判明しています。

膀胱がんの最大のリスク因子は喫煙であるため、受動的に喫煙に暴露されないようにも心がけましょう。

また、コーヒーの摂取量も膀胱がんと関係があるといわれており、飲みすぎないほうが望ましいと言えますね。

特に、染料や特殊な化学薬品を扱う職業では、日常的にマスクやゴーグルなどで身体を防護することが重要です。

表在性膀胱癌の場合には悪性度は低いながらも内視鏡的切除術後に異所性再発率が高頻度であり、その予防法の開発が従来から切望されてきました2)。

そして、杉山ら2)は猪苓湯およびその構成生薬の膀胱癌発症抑制作用を報告しており、その中で猪苓湯の構成成分について滑石中の酸化マグネシウムが重要な活性成分であることを示しました。

さらに、彼らは猪苓湯および猪苓の主要な脂溶性成分であるエルゴステロールが異所性膀胱癌の再発予防のために有効的である可能性が高いことを明らかにしました。

このエルゴステロールは、一般的にマグネシウムを多く含むキノコや海藻などの食用菌類や醸造調味料、そして酒のような発酵食品をはじめとする食品中に広く存在することが知られています。

マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。

マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程の他にも遺伝情報の発現、そして神経伝達の他にも免疫機能の維持などにも現実的に貢献しています。

ですから、マグネシウムが生体内で欠乏すると、様々な疾患に陥る可能性があると同時に低免疫状態から膀胱癌を含む発癌性のリスクが上昇するとも考えられます。

昨今では、食物のみならず普段からサプリメントを摂取する重要性は徐々に周知されており、サプリメントとしてマグネシウムを摂取する方も少なからずいらっしゃいます。

マグネシウムは日常的に我々の生体内で補酵素として、あるいは活性化物質として凡そ300種類以上の酵素の働きを助けてくれています。

膀胱癌を発症しないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると言えます。

【まとめ(おわりに)】

一般的に、膀胱癌は年齢に加えて、環境中の発がん性物質にさらされた程度が高くなるほどかかりやすくなります。

膀胱癌の罹患率をみると、男性での罹患率は女性の数倍高く、男性の方が女性よりも喫煙者が多くて若いうちに喫煙を始めることと関連していると思われます。

本疾患の主な症状には、血尿や頻尿、排尿時の痛み、尿が残る感じ、切迫した尿意などがあります。

血尿には、尿の色が赤や茶色になり目で見てわかる血尿と、顕微鏡で確認できる血尿があります。

膀胱癌の予防には、まずは禁煙することが最も重要です。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれている栄養素の中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格であり癌予防効果が期待されているミネラルが、「マグネシウム」です。

特に、マグネシウム入りサプリメントは1日に必要とされている数々の微量元素が幅広く含まれており、日々の社会生活の中で不足傾向であるミネラル成分を補給するにはちょうど良い製品になるでしょう。

1990年代から国民の健康意識の高まりなどによりサプリメントへの認識は広まり、サプリメントそのものが一般の人に健康維持の意識を高めてもらう目的で推進されていることもあって我が国でも一大市場となりつつあります。

したがって、日々の食事内容もさることながら、サプリメントをうまく活用してマグネシウムの日常的な摂取方法を工夫することによって膀胱癌にならないように有意義な生活を送りましょうね。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 福生吉裕:マグネシウム製剤の臨床治療への有効性. 東京未病研究会雑誌. 1995 1 1 p. 20-28

DOI  https://doi.org/10.11288/mibyou1995.1.20

  1. 杉山 清, 谷澤 康玄:エルゴステロールの膀胱発癌予防効果の検討. 日本未病システム学会雑誌. 2006 12 1 p. 136-138

DOI https://doi.org/10.11288/mibyou1998.12.136

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。