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腱板断裂を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

腱板断裂は上腕骨と肩甲骨をつないでいる腱組織が断裂して切れてしまう状態を指しており、通常では肩に力が入りにくく痛みが長期的に継続することが認められるために適切に治療介入する必要があります。

そして、これまでの数々の研究においてマグネシウムというミネラル成分の摂取量が減少することで腱板断裂を含めて様々な疾患に陥りやすいと考えられるようになってきましたが、我が国では日常生活内で前向きにマグネシウムを摂取している方は少ないようです。

一方では、近年において効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

今回は、腱板断裂を起こさないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。

【第1章】腱板断裂を引き起こす原因とは?

一般的に肩の痛みを引き起こす疾患には色々なものが検討されますが、整形外科領域で広く知られている代表的な病気に「腱板断裂」が挙げられます。

腱板断裂では腱板の老化などが影響して中高年の方々が多く罹患することが知られており、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの腱から構成される腱板が断裂することで肩の痛みを自覚します。

本疾患は腱板組織が年齢を重ねるごとに脆くなってくるために発症するパターンが最も多く、それ以外にも外傷によるものが半数、あるいは肩の使いすぎが原因となっている症例も少なからず存在すると考えられています。

外傷では、転んで肩を強打したケースのみならず手を軽くついただけでも肩関節部に相対的に負担がかかって腱板部が損傷、あるいは断裂を引き起こすことが認められます。

そして、例えば野球のピッチャーが投球動作を繰り返す、力仕事に長年従事されてきた人なども肩関節のオーバーユースによって比較的腱板損傷を発症することが知られています。

【第2章】腱板断裂に罹患しないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

40歳以上の男性で特に右肩に好発しやすい腱板断裂では、運動時における肩の痛みや夜間痛を訴えやすく、肩の挙上自体は可能であることが多いとされています。

腱板断裂では、診断が遅れてしまうと的確な治療によって症状を改善することが難しくなってしまうので肩を痛めた際には早期的に医療機関受診に踏み切ることが重要な観点になります。

一般的に、外傷によって腱板断裂を認めた際には、三角巾で数週間安静を保持することで断裂部そのものが完全に修復治癒することはないものの約7割は症状が軽快すると考えられていますが、治療後の再断裂のリスクも懸念されています1)。

仮に腱板断裂に加えて肩関節周囲炎を合併し強い夜間痛を認めた場合には、炎症を抑制する副腎皮質ホルモンと鎮痛作用を有する麻酔剤を肩峰下滑液包に局所的に注射して症状推移を経過観察します。

そして、マグネシウムは体内に多く含まれているミネラルの一種であり、一部の食物にも含有されていて、身体の中で補酵素や活性型物質として概ね300種類以上の酵素の働きを補助する役割を有しています。

マグネシウムが不足すると、糖尿病や高血圧、メタボリックシンドロームを含めた生活習慣病をはじめとして、肩こりや足のこむら返り、そして腱板断裂など筋骨格系組織にも様々な症状を引き起こすと伝えられています。

特に、マグネシウムというミネラル成分はカルシウムの作用を調整制御して全身の筋肉を収縮および弛緩させる役割を果たしています。

必須・主要ミネラルであるマグネシウムは身体に必要不可欠な栄養素なので、毎日の食事やサプリメントなどの栄養機能食品から充分に摂取しても悪い影響を及ぼすことはほとんどありません。

昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法が一般的にも広く普及しています。

マグネシウムは、果物や野菜、そして経口サプリメントを組み合わせた食事成分として体内に摂取され、特に経口マグネシウムサプリメントに関しては成人1日あたりで約350 mgの摂取量以下であれば比較的安全域であると伝えられています2)。

また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

腱板断裂を引き起こさないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があるでしょう。

【まとめ(おわりに)】

腱板断裂という病気は、肩のインナーマッスルである4種類の腱板筋群の腱組織が断裂して切れてしまう状態であり、肩を挙上する際に力が入りにくくなる症状などを自覚された方は自己診断せずに専門の医療機関などで的確な診断を受けることが重要な鍵です。

万が一、肩が痛いなどの症状を自覚して腱板断裂と診断された方は、保存療法や手術療法など様々な治療アプローチによって症状改善を図るように取り組みましょうね。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない要素の代表格が、「マグネシウム」であると言われています。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけましょう。

今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって腱板断裂を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

1) 寺谷 威:大きく内側に引き込まれた腱板断裂症例の臨床成績. 肩関節. 2021 年 45 巻 2 号 p. 291-295.

DOI https://doi.org/10.11296/katakansetsu.45.291

2) Guerrera MP, Volpe SL, Mao JJ. Therapeutic uses of magnesium. American Family Physician 80:157-162, 2009.

DOI http://www.aafp.org/afp/2009/0715/p157.html

 

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。