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胃癌にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

  • 2021年10月26日
  • 2021年12月3日

【はじめに】

胃癌とは、胃にできた悪性腫瘍の総称を指します。

胃がんの原因は様々であり、通常では正常な胃の粘膜の細胞が変化することで発症します。

特に近年になって、胃癌の原因として注目されているのが、ヘリコバクター・ピロリと呼ばれる細菌の感染です。

数々の研究で、ピロリ菌感染者と、そうでない方を比較すると、胃癌の発生率リスクが大きく異なることが判明してきました。

胃癌の特徴として、早期には自覚症状が現れにくいということが挙げられます。

胃癌では進行した場合でも、目立った症状が現れないことも少なくありません。

胃癌を予防的に早期発見および早期治療するためには、少なくとも年に1回程度は定期的に胃カメラ検査などを受けることが重要です。

そして、主要ミネラルの一つであるマグネシウムと微量元素は生命活動において重要であり必要不可欠な成分です。

マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していませんが、血中におけるマグネシウム濃度は血中カリウム濃度など他の電解質とも密接に関わっており,重要な生体因子であると言われています1)。

健康は毎日の食事から。それが何より望ましいことですが、現代の食生活ではどうしても栄養バランスが偏ってしまいがちです。

そこで、食事を基本にしつつ、摂りきれない栄養を手軽に補えるサプリメントなどの栄養補助食品を毎日の生活に取り入れる方が増えています。

今回は、胃癌にならないためにマグネシウムのサプリメントを摂取する重要性などについて説明します。

【第1章】胃癌になる原因とは?

胃癌が発生する原因については、これまでも多くの研究が行われており、現時点でもいくつかのリスク要因が指摘されています。

胃癌が発症する詳細なメカニズムは、明確にはわかっていませんが、胃癌そのもののリスクを高める要因は判明してきています。

胃癌の発生リスクを高める要因として、まず忘れてはいけない要素として「ピロリ菌の感染」が挙げられます。

ピロリ菌感染による慢性的な胃粘膜の炎症は、胃がんの主原因の1つです。

ヘリコバクター・ピロリ菌とは胃の粘膜に生息して炎症を起こす細菌です。

ピロリ菌は胃の中で生きることができるらせん形状の悪玉菌です。

このピロリ菌に一度感染すると慢性的に胃の粘膜が荒れた状態が続き、それが胃壁を形成する細胞の癌化を促進して、胃がんを発症すると考えられています。

実のところ、50歳以上の中年層の方では約7割以上の方がピロリ菌に感染していると推測されています。

この細菌は胃癌の危険因子のひとつとされていますが感染した人の全てが直接的に胃がんになるわけではありません。

これ以外にも、胃がんは長期間にわたる胃の中の環境悪化や、過度な刺激によって発症すると言われています。

リスク因子には、ピロリ菌感染のみならず、塩分の多い食品の過剰摂取、野菜・果物不足、過度な飲酒習慣、大量の喫煙、食事の乱れ、ストレス、過労など様々な要素が挙げられます。

 

【第2章】胃癌にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

胃癌を予防する方法はこれまでにもたくさん研究されています。

これまでに胃癌による死亡率減少に大きく貢献したと言われている胃がん検診も現在では受診率および検診効率の向上に向けての取り組みが強く求められています2)。

胃癌にならないためには日常生活においてリスク因子を回避するように注意し、定期的に検査や診断を受けることが重要です。

胃癌の場合には早期発見や早期的な治療ができれば治癒が見込めますので、定期的に胃内視鏡検査を受け、胃の状態をチェックすることが大切です。

前述した通り、ピロリ菌感染が発症の原因となることが多いので、その細菌感染の有無を調べるための血液検査などを少なくとも一度は受けることが望ましいと考えられています。

そして、万が一ピロリ菌に感染していると判明した場合には確実に菌の除去を行うことが胃癌発症を予防するうえでキーポイントとなります。

また、日常生活においては食事を45回に分けてゆっくり食べる、コーヒーや香辛料などの辛い物といった刺激物をなるべく控えるなど、胃に出来る限り負担をかけないように心がけましょう。

そして、マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けています。

マグネシウムが関与している生理的な役割としては、蛋白質の合成や神経伝達物質の制御などが挙げられ、他にも免疫機能の維持などにも重要な影響を与えていると言われています。

したがって、マグネシウムが生体内で足りなくなると、骨粗鬆症や冠動脈狭窄などの虚血性心疾患、あるいは不整脈に陥る可能性があり、そして低免疫状態から発癌性のリスクが上昇するとも考えられます。

マグネシウムは野菜、米、小麦、大豆および大豆製品、魚、牛乳および乳製品などに多く含まれています。

成人では、1日に必要なマグネシウムの摂取推奨量はおよそ270340mgとされています。

最近では、食物のみならず普段からサプリメントを摂取する重要性は徐々に周知されてきました。

サプリメントの利用目的は健康の維持・増進や病気の予防、食事で不足している栄養素の補給や強化、疲労回復、美容やダイエットなど性別や年齢により目的は様々です。

現状ではサプリメントの利用状況は年々増加しており、最近では約3割の人が毎日サプリメントを利用している状況です。

健常者であれば、食物やサプリメントからある程度の過剰量のマグネシウムを摂取しても余剰分が腎臓から尿中に生理的に排泄されるために健康上のリスクはほぼありません。

胃癌を発症しないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると言えます。

【まとめ(おわりに)】

胃癌とは、胃壁の内側の粘膜に発生する腫瘍性病変のことです。

筋肉や粘膜でできている胃壁の中でも最も内側にある粘膜の細胞が何らかの原因でがん細胞となり増殖することで生じると言われています。

50代以上の男性が発症することが多く、胃癌の発症リスクとしてまずはヘリコバクター・ピロリ菌の感染が挙げられます。

胃癌の発生要因としては、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染以外にも喫煙歴、食塩や高塩分食品の摂取などが本疾患を発症させる危険性を高めることが報告されています。

胃がんはがんによる死因の上位を占めていますが、早期発見および早期治療につなぐことが出来れば比較的予後が良い疾患です。

そんな中で、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれている栄養素の中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格であり癌予防効果が期待されているミネラルが、「マグネシウム」であると言われています。

特に、マグネシウム入りサプリメントは1日に必要とされている量の数々の微量元素が幅広く含まれており、日々の社会生活の中で不足傾向である微量ミネラル元素を補給するにはちょうど良い製品かもしれません。

いわゆるサプリメントとは、栄養補助食品を意味しており、バランスのとれた食生活が困難な場合などに、マグネシウムなどのミネラルをはじめとして不足しがちな栄養成分を補給して健康を維持するために用いられる食品とされています。

したがって、日々の食事内容もさることながら、サプリメントをうまく活用してマグネシウムの日常的な摂取方法を工夫することによって胃癌にならないように有意義な生活を送りましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 貝原俊樹ら:低カリウム血症, 低マグネシウム血症により多型性心室頻拍, 心肺停止となった1.心臓. 2015 47 SUPPL.1 p. S1_50-S1_54.

DOI https://doi.org/10.11281/shinzo.47.S1_50

  1. 一瀬 雅夫:H. pylori関連胃炎の自然史に基づく胃癌発生予防・早期発見. 日本消化器がん検診学会雑誌. 2008 46 3 p. 355-364

DOI https://doi.org/10.11404/jsgcs.46.355

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。