【はじめに】
胃がんの病状が進行して末期と呼ばれる状態に悪化すると、胃などの消化管から食べ物から摂取できる栄養を効率よく吸収する、あるいは消化することが難しくなってきます。
普段から食物が胃を通過しづらくなってしまい吐気や嘔吐、もしくは食思不振に陥ることで、胃がん末期状態では体重が著しく減少して、やせ細ってしまうケースが往々にしてあります。
胃がんの末期状態では、胃以外の肺、肝臓、骨髄、脳、腹膜など様々な全身臓器にがん細胞が転移して、疼痛や倦怠感、貧血、腹水貯留、黄疸などを始めとする多彩な症状を引き起こします。
そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えて胃がん末期症状を含む腫瘍性疾患の発症などに関与していることが判明しつつあります。
従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。
そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。
今回は、胃がん末期症状にならないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。
【第1章】胃がん末期症状とは?
胃がんに罹患すると、色々な原因によって貧血症状を呈することが広く知られています。
貧血とは、血液中のヘモグロビン濃度や赤血球数が減少して酸素を全身の細胞に運搬する機能が低下する状態であり、患者さんが立ちくらみやめまい感、あるいは動悸や日常的にふらつくなどの症状を自覚されることが多いです。
胃がんの発症に伴って、日常的に食欲不振の状態が継続されることで食事を摂取できる能力が通常よりも低下します。
その結果、赤血球を作る根源となるたんぱく質や鉄分、ビタミンB12を始めとするビタミン類などの栄養素を体内に取り込めずに栄養不良状態に陥り、鉄欠乏性貧血を発症することも想定されます。
胃がん末期では貧血症状を呈することも影響して、終末期のがん患者さんは、今日できたことが明日はできなくなるという喪失的な心情や体験を重ねていると言われています1)。
同時に、骨髄内における血液細胞を合成する働きが低下する骨髄抑制の影響以外にも、赤血球などの血球成分が健常時よりも破壊されやすくなる溶血性貧血を呈する為にふらつき症状などを自覚するケースもあります。
胃がん末期状態に進行すると、がん病変部が存在している組織部位から出血を来して、吐血や血便などの消化管症状が認められることが長期に渡って続くことによって、貧血症状が引き起こされることに繋がります。
【第2章】胃がん末期症状にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性
胃がんの病巣が進行悪化して末期レベルに陥ると、病期分類でステージⅣに該当し、予後的に5年生存率が10%以下であることからも非常に厳しい状態であると考えられます。
万が一、他臓器に複数箇所に渡って転移したがん組織が全身性に悪影響を及ぼして、顕著な回復が望めない胃がん末期状態になれば、様々な合併症に対して肉体的、かつ精神的な苦痛を少しでも取り除くことを目的とした緩和ケア治療が実践されることもあります。
そして、マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています2)。
人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。
マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。
マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、免疫機能の維持などにも寄与していますから、マグネシウムが生体内で欠乏すると低免疫状態から胃がん末期症状を含む悪性腫瘍罹患のリスクが上昇すると考えられます。
通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。
一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。
生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。
また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じずに適量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。
日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。
こうした観点から、胃がん末期症状にならないためにも普段から最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。
【まとめ(おわりに)】
胃がんは、胃壁に存在する粘膜細胞が、がん組織に変化して悪性化した疾患であり、その末期状態になれば貧血を始めとする多彩な全身症状を呈することが知られています。
胃がん末期になると、普段から食事が喉を通りづらく胃がもたれて体重が減少する、あるいは吐血や下血によって貧血状態が進行するに伴って動悸、めまい、ふらつきといった症状が出現することに繋がります。
胃がんの末期状態ではそういった合併症と向き合って多少なりとも症状が緩和されるように取り組み、がんと闘病する患者様やそのご家族の生活の質を少しでも改善するための対処策を講じることが重要です。
そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。
マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要です。
今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって胃がん末期症状を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。
引用文献
1) 髙宮 有介:人生の最終章を輝かせる緩和ケア―全人的ケア,死から生といのちを考える―. 老年歯科医学. 2018 年 33 巻 3 号 p. 252-260
DOI https://doi.org/10.11259/jsg.33.252
2)貝原俊樹ら:低カリウム血症, 低マグネシウム血症により多型性心室頻拍, 心肺停止となった1例.心臓. 2015 年 47 巻 SUPPL.1 号 p. S1_50-S1_54.
DOI https://doi.org/10.11281/shinzo.47.S1_50
著者について
■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域
■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。
■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。