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冠攣縮性狭心症にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

【はじめに】

冠攣縮性狭心症とは、狭心症の中でひとつの亜型タイプです。

この病気になると、心臓の冠動脈(いわゆる心臓や心筋に酸素と栄養を供給する血管)が一時的にけいれん様変化を起こして心臓に十分な血液がフィーディングされなくなるので胸痛発作が生じることになります。

通常の狭心症では運動時や労作時に症状が出ることが多いですが、その一方で冠攣縮性狭心症という疾患では就寝中や安静時においても胸の痛みや胸部違和感などの症状が出現する点が特徴的と言えます。

冠攣縮性狭心症は実際に日本人に罹患率が高いことも知られており、突然死につながることもある重大な病気と捉えられているため、適切な治療介入を受けて予防に専念することが重要な観点となります。

そして、本来人間には17種類のミネラルが必須元素であると考えられており、人体内において主要ミネラルであるマグネシウムは、生体内におけるすべてのエネルギー活動の場で重要な役割を担っています。

我が国でも日常生活内で前向きにマグネシウムを摂取している方は少なく、これまでにもマグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。

そんな中で、近年では多種多様のミネラルを同時に効率よく簡便に補うことができるサプリメントという製品によってマグネシウム成分を摂取する人も数多く存在しています。

今回は、冠攣縮性狭心症にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性について説明します。

【第1章】冠攣縮性狭心症になる原因とは?

冠攣縮性狭心症においては、心臓に栄養を送る血管である冠状動脈そのものがストレスなどの誘因が契機となり一時的に攣縮を起こすことによって血管の内腔が狭くなってしまうことで胸痛症状を自覚します。

また、心臓に血液を供給している冠動脈が一過性に狭窄を引き起こす時間帯としては、明け方や夜中、あるいは就寝中や安静時に生じることが往々にして認められます。

冠攣縮性狭心症は、数々の知見によって長期的な喫煙習慣や飲酒歴、または寒冷刺激、そして過大なストレスなどがその発症に関与していると判明してきています。

さらに、本疾患が民族的に日本人に発症率が高いことと関連して、遺伝学的な要因も病気の背景に存在していることが推察されています。

また、健康維持増進と長寿に不可欠な「アンチエイジングミネラル」として注目をされているマグネシウムの摂取不足が冠攣縮性狭心症を含む冠動脈疾患の大きな発症要因としても深く関わっていることが判明しつつあります。

過去に研究者らが報告した日本人における食事からのマグネシウム摂取量と冠動脈疾患リスクに関する調査1)によりますと、マグネシウム摂取量の増加が冠攣縮性狭心症を含む冠動脈疾患の発症リスクを低下させることが示されています。

【第2章】冠攣縮性狭心症にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

冠攣縮性狭心症は、突然死につながる恐れがある重大な病気であるがゆえに、いざ診断された際には前向きな治療介入が検討され、実際にはカルシウム拮抗薬や硝酸薬などの内服剤を処方されることになります。

また内服治療以外にも、禁煙指導や飲酒量の調整、あるいはストレスの対処方法を考慮するなども本疾患の症状を良好にコントロールするためには重要な課題となります。

さらに、もともと基礎疾患として高血圧や糖尿病、脂質異常症などを有する場合には、薬剤調整のみならず継続的な食事療法や運動習慣などを取り入れて、専門家の指導下に狭心症の症状を緩和して突然死を予防する対策を講じましょう。

そして、近年ではマグネシウムの欠乏が高血圧や心筋梗塞症、あるいは冠攣縮性狭心症をはじめとする冠動脈疾患などの発症に関与していることが分かってきており2)、これらの観点からもマグネシウムが様々な生体機能に重要な役割を果たしていることが理解できます。

そもそも人間の身体の内部ではマグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。

そして、昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法は一般的に普及され多くの人が利用しています。

マグネシウム不足を解消するために、1日で約300mg程度の摂取が到達目標として掲げられていますが、この到達量を食品だけで全てまかなうとなるとかなり大変であることからマグネシウム摂取手段として市販のサプリメントを工夫して利用することが期待されます。

冠攣縮性狭心症にならないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

冠攣縮性狭心症は、心臓に栄養を供給している血管の冠動脈が攣縮することによって、一時的に冠動脈の血流が低下して胸痛症状の発作が引き起こされる疾患です。

通常のケースでは、おおむね明け方や夜中、あるいは就寝中や安静時に胸の痛みや胸部圧迫感、冷や汗、失神などの症状が生じることが考えられます。

胸の痛みが生じる箇所はどこか一点にフォーカスされることは少なく、漫然として胸部全体部位の胸部症状として認識されることが多いと伝えられています。

冠攣縮性狭心症の発作を予防するためには、普段の日常生活のなかで胸痛発作を誘発する因子を回避する必要があり、特に禁煙指導を徹底することが本疾患にならないために非常に重要な観点です。

さらに、禁煙以外にも生活習慣の改善を基本軸として、日常的にバランスが取れた食生活や運動を実践して、適正範囲内に体重を維持することを心がけながら、発作を誘発すると言われている過労や過大なストレスなどは出来る限り避けるように努めましょうね。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」であると言われています。

過去に厚生労働省が健康増進法に基づいて我が国の食事摂取基準量を算定していますが、現代に生きる多くの人がマグネシウムの慢性的な摂取不足に陥っていると伝えられています。

特に高齢者では若年層に比べて慢性疾患をよく抱えており、マグネシウムの状態を容易に変化させる薬剤を色々と服用していることも多く認められるために、マグネシウムが体内で欠乏するリスクが上昇して冠状動脈の攣縮などを生じさせる危険性があると思われます。

そんな中でも、近年の調査によると約3割の方が健康食品を毎日利用しており、さらにおおむね8割程度の方が実際にこれまでにサプリメント製品を利用した経験があるという結果が出ています。

近年ではマグネシウムサプリメントが広く普及していて、例えば酸化マグネシウムやクエン酸マグネシウムなど多彩な形で容易に入手できますので気軽にマグネシウムを摂取することが出来る有用なツールになり得ます。

今一度日々の食事内容を見直しながら、サプリメントもうまく活用してマグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって冠攣縮性狭心症にならないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. Kokubo Y, Saito I, Iso H, Yamagishi K, Yatsuya H, Ishihara J, Maruyama K, Inoue M, Sawada N, Tsugane S for the JPHC Study Group. Dietary magnesium intake and risk of incident coronary heart disease in men: A prospective cohort study. Clinical Nutrition, 2017 (in press).

DOI https://doi.org/10.1016/j.clnu.2017.08.006

  1. Altura BT, Alutura BM. Withdrawal of magnesium causes vasospasm while elevated magnesium produces relaxation of tone in cerebral arteries. Neurosci Lett 1980; 20: 323.

DOI  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7443079/

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。