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下腿骨骨折を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

下腿骨を骨折するとは、下腿を構成している脛骨や腓骨と呼ばれている重要な骨などに生じる骨折のことを意味します。

いわゆる交通事故や自己転倒など下腿に強い外力が加わることで発症し、下腿骨を骨折すると骨折部位に一致した強い痛みや腫れ、あるいは出血所見が認められます。

その治療方法は、骨折の重症度や部位などによって異なり、手術が実行されることもあればギプス固定など保存的治療で経過を観察することもありえます。

急性期の治療を乗り越えて症状が固定化して安定した以降は、社会復帰に向けて積極的なリハビリテーション療法も実践されます。

一般的に、カルシウムというミネラル成分が骨の原材料になっていることはよく知られています。

そして、実際には骨というものはカルシウム物質だけで構成されているわけではなくマグネシウムも骨代謝に深く関与している主要ミネラルであると考えられています。

ところが、我が国でも日常生活内で前向きにマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、これまでにもマグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。

また、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

今回は、下腿骨骨折しないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。

【第1章】下腿骨を骨折する原因とは?

下腿骨を骨折する契機としては、例えば転倒や交通事故などで下腿部に強度な外力が加わることで発症すると考えられています。

また、スキーやアイスホッケーなどのウインタースポーツやバスケットボールやサッカーボールなど激しい運動に関連して発症することもありますし、長距離ランナーなどでは特に下肢に慢性的に持続する外力が負荷としてかかり疲労骨折することもあります。

一般的には、下腿骨骨折は腓骨や脛骨の存在する部位に直接的な外力が加わることによって発症すると言われていますが、仮に骨部位に捻じれるような物理的外力が加重することでも生じることがあります。

さらに、脛骨を被覆している場所には薄い皮膚だけしか存在しない部位もあり、交通事故などでは皮膚損傷のみならず筋肉裂傷や下腿骨の開放性骨折が認められることもあります。

年齢を重ねると自然と骨粗鬆症を発症しやすくなり、バランス感覚も保ちづらくなってしまうがゆえに、ふとしたことでつまずいて自分で転んだりすることを契機として下腿骨を骨折することもあります。

【第2章】下腿骨を骨折しないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

下腿骨を万が一にも骨折した際の治療は、骨折が生じている部位が骨幹部なのか近位部あるいは遠位部なのか、骨折部のずれの程度、あるいは皮膚の外に骨が露出しているかどうかなどのあらゆる要素によって大きく異なります。

実際の治療場面では骨折の状態を正確に判断することによって保存的療法や手術療法を選択しますし、仮にコンパートメント症候群が疑われる場合には迅速に筋膜切開術を施行して除圧することになります。

急性期治療により峠を乗り越えて症状が安定化した後は、下腿機能を回復して社会復帰するための前向きなリハビリテーションもあわせて実施します。

本疾患では、その背景として骨密度を測定して骨粗鬆症があるかどうか確認することが重要な視点です。

そして、現実的に骨量や骨密度が低いケースでは今後骨折予防のために食事療法としてカルシウム、ビタミンDやビタミンKなどのビタミン群、そしてマグネシウムを積極的に摂取することが重要であると言われています。

また特に高齢で骨粗鬆症を罹患している場合には、体幹部や足を含めて下半身の筋肉をなるべく鍛えて転倒を防止するように運動療法を実践する、あるいは内服薬やカルシトニン製剤を用いた注射療法などの治療を実行する場合もあります。

世界保健機関によると、「骨粗鬆症は低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴としており、骨の脆弱性が増大して骨折の危険性が増大する疾患である」と定義されています1)。

下腿骨骨折を引き起こすリスクの一因とされている骨粗鬆症は予防が非常に重要な病気であると伝えられています。

骨はタンパク質であるコラーゲン成分にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが固着して成長しており、骨密度を高めるためにはタンパク質やマグネシウムなどの主要ミネラルもたくさん摂取する必要があると言えます。

昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法は一般的に普及され多くの人が利用しています。

マグネシウムは、果物や野菜、または経口サプリメントを組み合わせた食事成分として体内に摂取され、特に経口マグネシウムサプリメントは、成人1日あたりで約350 mg(マグネシウム元素量)の摂取量以下であれば安全域と考えられています2)。

また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

下腿骨を骨折しないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

下腿部の骨は脛骨と腓骨の2本から構成されていますが、下腿骨骨折はそのうち一方または両方が骨折することであり、交通事故やスポーツ、転倒が原因で発症することが多いです。

骨折部分は腫れや痛み、内出血がみられ、レントゲン検査やCT検査などによって骨折の部位や偏位の程度が詳細に調査され、骨折の重症度によって治療方針が決められます。

本疾患を発症させる背景因子として骨粗鬆症の存在が無視できず、いわゆる骨粗鬆症を未然に防ぐことが自然と下腿骨骨折を予防することにも繋がっていきます。

ですから、普段からバランスの良い食事をとることや骨の重要な構成成分であるカルシウムなどのミネラル成分をこまめに摂取することで骨粗鬆症にならないように努めましょう。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」であると言われています。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要な観点となります。

今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって下腿骨骨折を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 水戸 奈津美, 佐藤 綾香, 佐藤 明広, 伊勢田 大地, 横山 蓮, 渡邉 好孝:理学療法士から広める骨粗鬆症の予防骨粗鬆症リエゾンサービスと骨粗鬆症マネージャーの紹介―. 理学療法の歩み. 2021 32 1 p. 35-40.

DOI https://doi.org/10.11342/mpta.32.35

  1. Guerrera MP, Volpe SL, Mao JJ. Therapeutic uses of magnesium. American Family Physician 80:157-162, 2009.

DOI http://www.aafp.org/afp/2009/0715/p157.html

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。