【はじめに】
オスグッド・シュラッター病という病気は普段あまり聞き慣れないかも知れませんが、脛骨結節部という膝の皿の部分である膝蓋骨下に存在している骨構造物が飛び出してくることで膝痛が引き起こされる状態です。
この疾患は、患部が赤く腫れあがる、あるいは熱感を認めることもあって、傾向的には成長期に該当する少年などに発症しやすいスポーツ障害のひとつであり、特にサッカーや陸上、バスケットボールなどの競技者においてよく遭遇する病気と考えられています。
そして、これまでの数々の研究においてマグネシウムというミネラル成分の摂取量が減少することで筋肉の病気を含めて様々な疾患に陥りやすいと考えられるようになってきましたが、我が国では日常生活内で前向きにマグネシウムを摂取している方は少ないようです。
一方では、近年において効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。
今回は、オスグッド・シュラッター病を起こさないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。
【第1章】オスグッド・シュラッター病を引き起こす原因とは?
オスグッド–シュラッター病という疾患は大腿四頭筋の過剰使用によるスポーツ障害の一種です。
本疾患は、骨が軟骨から急激に成長する時期である概ね10歳から15歳頃の成長期における男児に多い病気であると言われています1)。
オスグッド・シュラッター病が引き起こされる原因は、膝を伸ばす力が繰り返されることによって脛骨結節部分が引っ張られて成長期に認められる膝軟骨部が剥離することと伝えられています。
オスグッド–シュラッター病という疾患は大腿四頭筋の過剰使用によるスポーツ障害の一種とされており、骨が軟骨から急激に成長する時期である概ね10歳から15歳頃の成長期における男児に多い病気であると言われています1)。
もともと、膝の曲げ伸ばし運動は太ももにある大腿四頭筋という筋肉によって常日頃から行われており、この筋肉が膝蓋腱を介して脛骨結節を引っ張っているため、跳躍運動やボールなどを蹴る動作で脛骨結節に過剰な負荷がかかると本疾患を発症しやすいと言えます。
一般的には、成長期が過ぎてしまえば自然と症状が軽快する病気であり、疼痛症状が改善すればスポーツや運動行為を再開することが出来ます。
【第2章】オスグッド・シュラッター病に罹患しないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性
オスグッド・シュラッター病における主な症状としては、膝軟骨が一部剥離するなど物理的な刺激が生じて、患部の熱感や腫脹などに伴って疼痛症状を引き起こします。
この疾患では特徴的な症状を捉えると同時に、患部の隆起所見や圧痛の有無などによって診断されますし、より確実な診断に繋げるためにX線レントゲン検査を行って脛骨結節の剥離があるかどうかを確認する作業が行われます。
本疾患による症状の悪化を回避するために、大腿四頭筋のストレッチング、あるいは患部のアイシングなどを実践すると同時に、万が一疼痛症状がひどい際には鎮痛剤の服用や湿布を貼付することも考えられます。
症状が改善されればスポーツ活動や運動動作を再開することも可能ですが、スポーツする前後に出来る限りストレッチングやアイスマッサージをする、そして膝にベルトなど固定具を装着するなどの対策を講じると有用です。
そして、マグネシウムは体内に多く含まれているミネラルの一種であり、身体の中で補酵素や活性型物質として概ね300種類以上の酵素の働きを補助する役割を有しています。
マグネシウムが不足すると、糖尿病や高血圧、メタボリックシンドロームを含めた生活習慣病にととまらず、肩こりや足のこむら返りなどと同様に本疾患も含めた筋骨格系の組織関連障害として様々な症状を引き起こすと考えられます。
特に、マグネシウムというミネラル成分はカルシウムの作用を調整制御して全身の筋肉を収縮および弛緩させる役割を果たしています。
必須・主要ミネラルであるマグネシウムは身体に必要不可欠な栄養素なので、毎日の食事やサプリメントなどの栄養機能食品から充分に摂取しても悪い影響を及ぼすことはほとんどありません。
昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法が一般的にも広く普及しています。
マグネシウムは、果物や野菜、そして経口サプリメントを組み合わせた食事成分として体内に摂取され、特に経口マグネシウムサプリメントに関しては成人1日あたりで約350 mgの摂取量以下であれば比較的安全域であると言われています2)。
また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。
日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。
オスグッド・シュラッター病に罹患しないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があるでしょう。
【まとめ(おわりに)】
オスグッド・シュラッター病とは、主に成長期の子どもたちが膝前下部に痛みや熱感を自覚する疾患であり、激しい運動を繰り返すことで発症しやすいと考えられています。
スポーツ活動中に万が一にも膝部に疼痛を認める際には我慢せずに安静にして休息することが重要であり、症状改善後には運動前後にウォーミングアップやクーリングダウンを確実に実践することで、スポーツ障害の発生を回避できると考えられます。
オスグッド・シュラッター病は決して治らない病気ではなく治療成績も向上しつつありますので、仮に膝周辺に夜間などにおいて急激に強い疼痛を自覚した際にはなるべく早く整形外科のクリニックや病院などの医療機関を受診するように心がけましょう。
そしてそのような背景がある中で、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない要素の代表格が、「マグネシウム」であると言われています。
マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけましょうね。
今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによってオスグッド・シュラッター病を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。
引用文献
1)松本 和興, 渡部 健太郎, 飯島 聖人:外傷によりオスグッド–シュラッター病を呈した症例. 栃木県理学療法士会学術大会抄録集. 2019 年 23 巻 p. 022.
DOI https://doi.org/10.32134/pttochigicon.23.0_022
- Guerrera MP, Volpe SL, Mao JJ. Therapeutic uses of magnesium. American Family Physician 80:157-162, 2009.
DOI http://www.aafp.org/afp/2009/0715/p157.html
著者について
■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域
■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。
■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。