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まだ間に合う!?椎間板ヘルニアを予防するためにやっておくべきこと

【はじめに】

人間は、加齢に伴って年月とともに生体としての劣化が当然起こり、そのひとつの代表例として「椎間板」の組織も劣化していきます。

いわゆる椎間板ヘルニアという病気は、背骨を構成している骨と骨の間にある「椎間板」そのものがなんらかの要因で変性して突出し、近傍にある脊髄の神経に触れたり炎症を起こしたりすることで発症すると言われています。

基本的に椎間板ヘルニアは、体の重みを支えている椎間板が、負荷を受けて劣化することで起こりますし、主に生活習慣などの環境的要因で引き起こされることも多いです。

また、椎間板ヘルニアを引き起こす背景として骨粗鬆症など骨自体のもろさや劣化もその発症に関連していると考えられています。

通常、カルシウムは骨の材料になっていることはよく知られていますが、実際には骨はカルシウム物質だけで構成されているわけではなく、タンパク質であるコラーゲン成分にマグネシウムなどのミネラルが固着して成長しています。

したがって、本疾患を予防する為にも、骨密度を高めるため、あるいは骨強度を向上させるためにもタンパク質やマグネシウムなどの主要ミネラルもたくさん摂取する必要があると言えます。

今回は、椎間板ヘルニアにならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性などについて説明します。

【第1章】椎間板ヘルニアになる原因とは?

椎間板の多くは、加齢や外傷、物理的なストレス、喫煙歴、遺伝的要素など色々な要因が関与して変性すると言われています1)。

椎間板ヘルニアは生じる場所によって「頚椎椎間板ヘルニア」、「胸椎椎間板ヘルニア」、「腰椎椎間板ヘルニア」に分けられており、例えば頚椎椎間板ヘルニアは頚椎に生じて特に動きの大きい第3頚椎と第4頚椎の間などに発症することが一般的です。

胸椎椎間板ヘルニアは胸椎に生じ、腰椎椎間板ヘルニアに比して発症頻度はまれであり、腰椎椎間板ヘルニアは、5つある腰椎のうち、第4腰椎と第5腰椎、またはその下にある仙骨領域に数多く生じる傾向が認められます。

椎間板ヘルニアは、何らかの動作によって椎間板に物理的な外力がかかること、あるいは加齢などが原因で生じると言われています。

たとえば、スポーツや運動で体を激しく動かす、または日常生活で重い荷物を急に持ったりすることで椎間板に強い圧力がかかって髄核と呼ばれる椎間板中央部にあるゼリー状の軟骨自体が突出して椎間板ヘルニアを発症しやすいと思われます。

また、長時間の前屈姿勢や中腰などの体勢そのものも本疾患を発症させる原因となり、比較的若い方でも発症する可能性がある一方で、年齢を重ねると加齢によって水分が失われて椎間板が弾力性を失って変性することで椎間板ヘルニアを生じます。

これら以外の要素でも、遺伝や喫煙が椎間板ヘルニア発症に関与していることも最近判明してきました。

【第2章】椎間板ヘルニアにならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

椎間板ヘルニアを未然に予防するためには、普段からストレッチなどの運動で体の柔軟性を高めると同時に筋力トレーニングによって体幹の筋肉を鍛えておくことが重要です。

また、体重が重すぎるとどうしても背骨にかかる負担が増えるために適正体重を保つことも効果的ですし、日常生活において姿勢をこまめに変更すること、あるいは重い荷物を持つときに腰部などに負荷がかかりにくいように工夫することなども重要な視点です。

椎間板ヘルニアでは、椎体同士の間の軟骨などが突出しているために腰痛が生じるとも考えられ、症状改善のためにはその軟骨成分の減少を抑える必要があります。

したがって、骨の材料であるカルシウムとマグネシウムを摂取する事が椎間板ヘルニアにならないための予防策であり、腰痛改善策のひとつと言えます。

一般に、カルシウムの摂取量が少なければ血液中のカルシウム濃度を保つために骨のカルシウムが代償的に使われて骨が脆弱になりますし、マグネシウムは骨の形成に必要な栄養素であり、カルシウムとともに骨を強く形成する機能を持つミネラルです。

マグネシウムは、約60%が骨に含まれていて、通常では成人の体内には約25g前後含まれていると伝えられています。

マグネシウムは1926年以来から生体にとって必須元素であることが知られています2)。

原則として、マグネシウムなどのミネラルそのものは基本的には体内で十分な量を作ることができませんから、食品などから摂取する必要がありますが、食事などで十分な量を取れない場合には市販で販売されて容易に手に入るサプリメントを活用する方法もあります。

通常では、サプリメントの容器には摂取量程度しか記載されていないことが多いため、飲むタイミングはいつが望ましいのか迷ってしまう妊婦さんも多いです。

基本的には、いつどのようにサプリメントを飲んでもいいのですが、まずは食後に1日の目安量を分けて飲んでみることをお勧めします。

また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

もともと日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

椎間板ヘルニアに罹患しないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

椎間板ヘルニアとは、背骨を構成する骨の間にある軟骨成分である椎間板組織が変性して後方に突出する病気です。

椎間板は椎骨同士をつなぐ重要な役割を担っており、クッションのように脊椎における衝撃を吸収する機能を有しています。

ところが、この椎間板がヘルニアとして突出することによって、その一部が近くを走行している大切な神経や脊髄を圧迫するために痛みやしびれなどの症状が出現します。

椎間板ヘルニアは背骨のどの部位にも生じる可能性がありますが、その多くは腰部に生じやすく、安静にしていれば症状が治まることも時にある一方で無理に体を動かせば症状が再燃してさらに悪化することもあります。

もし周りに椎間板ヘルニアを患って症状に苦しんでいる人がいたら、十分な水分量やバランスの良い食事を規則正しくしっかり食べて、マグネシウムなどのミネラル成分の栄養を摂取するように教えてあげてください。

日々の食事内容やサプリメント栄養をうまく活用してマグネシウムの摂取方法を工夫することによって椎間板ヘルニアにならないように実り多い有意義な生活を送りましょう。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したマグネシウムのサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給するように意識しましょうね。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 堀北 夏美, 酒井 大輔: 再生医療技術を用いた椎間板疾患治療.The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine. 2019 56 9 p. 694-697.

DOI https://doi.org/10.2490/jjrmc.56.694

  1. 千葉百子、篠原厚子、松川岳久:マグネシウムと健康-栄養、医薬品、環境の観点から-. Biomedical Research on Trace Elements. 2011 22 4 p. 59-65.

DOI  https://doi.org/10.11299/brte.22.59

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。