大腸癌にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

【はじめに】

大腸は、約2mの長さをもつ消化管臓器です。

解剖学的には、結腸(盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸)、次に直腸(直腸S状部、上部直腸、下部直腸)、そして肛門管に分けられます。

通常では、口から入った食べ物は、胃や小腸で消化および吸収された後に結腸に送られます。

次に、結腸に送られた食べものは、水分を少しずつ吸収して固形の便になったあとに、直腸へ行きます。

そのような大腸に形成された癌の発生は、生活習慣と関わりがあるとされています。

例えば、赤肉や加工肉などの摂取、飲酒、喫煙習慣により大腸癌の発生する危険性が高まると言われています。

そして、主要ミネラルの一つであるマグネシウムと微量元素は生命活動において重要であり必要不可欠な成分です。

マグネシウムは生体内で様々な反応に関係する必須電解質のひとつであり、生体内ではそのほとんどが骨、筋肉、軟部組織などに存在しています1)

また、近年では多種類のミネラルやビタミンなどを同時に効率よく補うことができるサプリメントによってマグネシウム成分を摂取する人も多く存在しています。

今回は、大腸癌にならないためにマグネシウムのサプリメントを摂取する重要性などについて説明します。

【第1章】大腸癌になる原因とは?

最近では、わが国で1年間に約16万人が大腸癌と診断されています。

年齢的には30代前半から罹患率が増えていき高齢になるほど多く発症します。

大腸癌は、その名の通り大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生する種類とがあります。

日本人では統計的にS状結腸と直腸に癌ができやすいといわれています。

大腸の粘膜に形成された癌病変は、進行すれば大腸の壁に深く侵入して入っていきます。

やがて大腸の外に顔をだし、お腹のなかに散らばったり(腹膜播種)、リンパ液や血液の流れに乗って所属リンパ節、あるいは肝臓や肺などの他臓器に転移したりします。

早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなります。

典型的な症状としては、血便(便に血が混じる)、下血(腸からの出血により赤または赤黒い便が出る、便の表面に血液が付着する)、下痢と便秘の繰り返し、便が細くなる、便が残る感じがする、おなかが張る、腹痛、貧血、体重減少などが挙げられます。

生活習慣に関わる大腸癌のリスク要因としては、日々の運動不足、野菜や果物の摂取不足、肥満、飲酒などが考えられています。

この20年で大腸癌による死亡数は1.5倍程度に拡大していて、いわゆる生活習慣の欧米化(高脂肪・低繊維食)が関与していると考えられています。

また、大腸癌の家族歴がある方はリスクが増加すると言われており、特に潰瘍性大腸炎を長期間患う事でも大腸がんのリスクを高めることが分かっています。

【第2章】大腸癌にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

大腸癌を予防する方法はこれまでにもたくさん研究されています。

その中で、完全に予防する方法はありませんが、発症しにくくする方法はいくつかあります。

まず、大腸癌が発生する危険性を下げる因子として一番信頼性が高い要素としては、適度な運動と肥満の予防が挙げられます。

食事内容については、緑黄色野菜や魚を中心に食物繊維、カルシウム、そしてビタミンDの多い食事をすることが、大腸癌の発症予防に有効とされています。

また、野菜を日常的に十分食べているひとは、全く食べないひとの約半分しか大腸癌にならないという研究データも判明しております。

これらのことから、逆に普段から運動不足、野菜不足、動物性脂肪、赤身肉や加工肉を取り過ぎる、あるいはたばこやアルコールを飲み過ぎる、そして肥満傾向である人々が、大腸癌の危険群として注目されています。

また、マグネシウム摂取量と大腸癌との関連を調べた論文によると、特に男性ではマグネシウム摂取量が高いほど大腸がんリスクは、低くなる傾向が見られたとのことでした2)。

マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けています。

マグネシウムは野菜、米、小麦、大豆および大豆製品、魚、牛乳および乳製品などに多く含まれています。

成人では、1日に必要なマグネシウムの摂取推奨量はおよそ270340mgとされています。

最近では、食物のみならず普段からサプリメントを摂取する重要性は徐々に周知されてきました。

マグネシウム成分を含んでいるサプリメントというのは、一般的に酸化マグネシウムやクエン酸マグネシウム、塩化マグネシウムなどの化合物として市販店などで入手することが出来ます。

サプリメントに記載されているラベルの栄養成分表を見てみると、実はマグネシウムを含有している化合物としての総重量ではなくて、その製品に含まれているマグネシウムとしての微量元素の重量が掲示されています。

通常では、マグネシウムの実際の吸収量に関しては、マグネシウムサプリメントの種類によって異なり、液体に溶けやすい形を呈するマグネシウムサプリの場合は、溶けにくいものよりも小腸などの腸管で高率に吸収されやすいと言われています。

健常者であれば、食物やサプリメントからある程度の過剰量のマグネシウムを摂取しても余剰分が腎臓から尿中に生理的に排泄されるために健康上のリスクはほぼありません。

大腸癌を発症しないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると言えます。

【まとめ(おわりに)】

大腸癌については、食生活と関連があることが分かっています。

大腸癌を予防するためには、動物性の高たんぱく・高脂肪の偏った食事を回避することが重要なポイントです。

また、大腸癌にならないためには、普段から食物繊維が多いものを食べる、そして定期的に運動する習慣を持つことも良いとされています。

一方で、癌は完全に防ぐことはできません。

そんな中で、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれている栄養素の中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格であり癌予防効果が期待されているミネラルが、「マグネシウム」であると言われています。

特に、マグネシウム入りサプリメントは1日に必要とされている量の数々の微量元素が幅広く含まれており、日々の社会生活の中で不足傾向である微量ミネラル元素を補給するにはちょうど良い製品かもしれません。

したがって、日々の食事内容もさることながら、サプリメントをうまく活用してマグネシウムの日常的な摂取方法を工夫することによって大腸癌にならないように有意義な生活を送りましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 中村 忠博, 松永 典子, 樋口 則英, 北原 隆志, 佐々木 均:酸化マグネシウム製剤の腎機能低下患者における血清マグネシウム値への影響. 日本腎臓病薬物療法学会誌.201321.p.3-9.

DOI  https://doi.org/10.24595/jjnp.2.1_3

  1. Enbo Ma 1, Shizuka Sasazuki, Manami Inoue, Motoki Iwasaki, Norie Sawada, Ribeka Takachi, Shoichiro Tsugane, Japan Public Health Center-based Prospective Study GroupHigh dietary intake of magnesium may decrease risk of colorectal cancer in Japanese men. J Nutr. 2010 Apr;140(4):779-85. 

DOI 10.3945/jn.109.117747

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。