【はじめに】
前立腺癌は、前立腺細胞が無秩序に増殖を繰り返す疾患であると認識されており、加齢と共に罹患率が増加する病気です。
2016年には本邦における前立腺癌の罹患数は男性におけるがん疾患の中で第一位と推定されるにもかかわらず、その死亡者数は2014年に減少に転じるなど近年において前立腺癌の疫学的状況に変化を認めています1)。
そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えて前立腺癌を含む腫瘍性疾患の発症などに関与していることが判明しつつあります。
従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。
そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。
今回は、前立腺癌にならないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。
【第1章】前立腺癌とは?
前立腺癌は、前立腺の細胞が正常な増殖機能を失って緩徐に自己増殖することが知られており、早期に発見すれば根治的に治癒することが可能な疾患とされています。
前立腺癌の多くの症例でがんの進行度は比較的ゆっくり進展すると言われていますが、時に前立腺の近傍リンパ節や骨、肺、肝臓などに転移することが認められます。
早期の段階における前立腺癌は、ほとんど自覚症状が無く経過するが、症例によっては尿が出にくい排尿困難、あるいは排尿の回数が多い頻尿症状が出現することもあり、がんが進行すると、血尿、腰痛など骨転移に伴う疼痛症状が合併して認められることも経験されます。
前立腺癌による有意症状が自覚されずに経過することも多いため、周囲リンパ節、骨、肺、肝臓など他臓器に転移した進行がんの状態で初めて発見されることも少なくありません。
前立腺癌における明確な発症メカニズムは解明されていないのが現状ですが、前立腺癌の発症リスク要因は、アンドロゲンと呼ばれる男性ホルモン、あるいは遺伝性や加齢などの要素、そして肥満体形や喫煙歴なども関連していると指摘されています。
また、日常生活において動物性脂肪やカルシウムの過剰摂取など日々の食生活習慣の乱れが本疾患の発症にリスク因子として関与しているという見解もあります。
前立腺癌を早期に診断する為に、血液検査でPSA値(基準値は0~4ng/mL)を調べる方法は最も簡便で有用な検査として認識されており、PSA値が4~10ng/mLであれば、約3割程度の割合で前立腺癌が発見されると言われています。
【第2章】前立腺癌にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性
前立腺癌に対する治療方法は、病期(ステージ)に代表されるがん自体の進行度や転移所見の有無、患者本人の全身状態、発症時の年齢や治療希望などを総合的に踏まえて担当医と共に考慮します。
前立腺がんにおける主な治療策としては、PSA値、腫瘍悪性度、リスク分類、年齢、予想される生命予後などに応じて監視療法、外科的な手術治療、放射線治療、内分泌療法(ホルモン療法)、化学療法などの治療法を組み合わせて具体的な治療手段を選択します。
そして、マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています2)。
人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。
マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。
マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、免疫機能の維持などにも寄与していますから、マグネシウムが生体内で欠乏すると低免疫状態から前立腺癌を含む腫瘍性疾患の罹患リスクが上昇すると考えられます。
通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。
一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。
生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。
また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じずに適量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。
日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。
こうした観点から、前立腺癌にならないためにも普段から最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。
【まとめ(おわりに)】
前立腺という臓器は男性にしかない特有のものであり、尿道という尿の通り道を取り囲むようにして膀胱の真下ぐらいの位置に存在しており、その前立腺部位にがん組織が認められる状態が前立腺癌です。
前立腺癌は他の悪性腫瘍疾患と比較すると進行するスピードが比較的遅いことが知られており、早期段階で発見すれば治癒する見込みが高いため、泌尿器科専門医に適切なタイミングで相談することが勧められます。
そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。
マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要です。
今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって前立腺癌を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。
引用文献
1) 前立腺がん検診ガイドライン2018年版より:日本泌尿器科学会編
DOI https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/32_prostate_cancer_screening_2018.pdf
2)貝原俊樹ら:低カリウム血症, 低マグネシウム血症により多型性心室頻拍, 心肺停止となった1例.心臓. 2015 年 47 巻 SUPPL.1 号 p. S1_50-S1_54.
DOI https://doi.org/10.11281/shinzo.47.S1_50
著者について
■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域
■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。
■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。