アトピー性皮膚炎にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

【はじめに】

アトピー性皮膚炎とは、一般的に皮膚に存在するバリア機能が低下して、かゆみを伴う湿疹が一進一退で良悪する状態を繰り返す病気のことです。

通常では、幼少期に発病することが多く、成長と共に少しずつ症状は改善していきますが、時に成人の方でも数%の方が罹患して持病として抱えていると言われています。

これまでの数々の研究によっても明確な発症メカニズムはいまだに解明されていませんが、遺伝性に発病する、あるいはアレルギーを起こしやすい生来の体質などが発症に関与していると考えられています。

また、気管支喘息や花粉症などアレルギーによる病気をともに併発しやすいのもひとつの特徴とされています。

そして、様々な免疫機構を含む生体の微妙な恒常性を維持するために、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体の中で深く機能していると考えられています1)。

残念なことに、現代の日本人は代表的ミネラルであるカルシウムやカリウムのみならず、マグネシウム成分も慢性的に不足していると言われています。

昨今では多種多様のミネラルを同時に効率よく簡便に補うことができるサプリメントという製品によってマグネシウム成分を摂取する人も数多く存在しています。

今回は、アトピー性皮膚炎にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性について説明します。

【第1章】アトピー性皮膚炎になる原因とは?

アトピー性皮膚炎はこれまでの知見より皮膚自体のバリア保護機能が低下することが直接的な原因で引き起こされる病気と考えられています。

そもそも人の皮膚は4つの層で構成されていると言われており、もっとも外側の膜の部分を角質層と呼んでいますが、この角質層の箇所は重要な働きを有しています。

具体的には、皮膚内部の水分が蒸発して皮膚が乾燥するのを予防する、あるいは病原体や異物などが侵入するのを防ぐ役割もあると伝えられています。

このような角質層の機能をバリアアビリティーと通称していますが、アトピー性皮膚炎の方々においてはこのバリア機能が健常者より低下しているがゆえに皮膚に異物が侵入しやすく、さらにアレルギー反応を引き起こしやすい性質があると考えられています。

これまでも色々な研究が施されており、以前より遺伝やアレルギー体質などが本疾患の発症に関与しているとのコンセプトも往来してきました。

ところが、現在に至るまでいまだになぜ皮膚のバリア機能が低下してしまうのかに関する明確なメカニズムについては解明されていないのが実際です。

近年ではアトピー性皮膚炎を罹患している患者さんでは皮膚の水分保持を担っている「フィラグリン」と呼ばれるタンパク質が通常よりも少ないために常時皮膚が乾燥しやすい状態になりやすいことが徐々に判明してきております。

【第2章】アトピー性皮膚炎にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

アトピー性皮膚炎の明確な発症メカニズムは解明されていないので確実な予防法はありませんが、この病気においてはダニやハウスダスト、汗そのものやストレス自体によって症状が悪化しやすいことが分かってきています。

ですから、アトピー性皮膚炎を発症した場合にはできるだけ皮膚への刺激を避けるように日常的に規則正しい生活を送ることが重要な視点となります。

アトピーなどの極端な乾燥肌を呈する皮膚状態では皮膚表面が非常に敏感になっていますので、普段から保湿を中心としてスキンケアを行う必要があります。

例えば、角層の欠損部に皮膚を保護する化粧水やワセリンを外用することで、皮膚のバリア機能がある程度回復することが期待されます。

昨今の研究では、皮膚のバリア機能の回復には、マグネシウムをはじめとする各種の電解質ミネラルの生体バランスが重要な働きをすることが明らかになってきました。

マグネシウムは生体にとって必須の金属とされており、マグネシウム自体の欠乏は実験的に皮膚炎を惹起するという報告2)もこれまでに認められております。

加えて、皮膚レベルでマグネシウム成分が不足すると肥満細胞のサイクリックAMPが低下することで肥満細胞という皮膚に存在する細胞からヒスタミンが非常に放出されやすくなり皮膚の掻痒症状を自覚しやすくなることも判明してきました。

このように、人間の身体の内部ではマグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。

そして、昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法は一般的に普及され多くの人が利用しています。

一方で、マグネシウムは下剤としても頻繁に使用されますが、体内にうまく摂取されにくい栄養素でもあり、濃度の低い水溶性の状態で摂取しなければ体内にうまく吸収されない性質を持っているために下痢を引き起こしやいとも言われています。

したがって、サプリメントから摂取する場合は、少量に分けて摂取し、様子をみながら徐々に摂取量を調整しましょうね。

アトピー性皮膚炎にならないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

これまでの調査研究からも分かるように、微量のマグネシウム成分が皮膚レベルでは欠乏しやすいことに伴って、アトピー性皮膚炎をはじめとする各種の様々な皮膚疾患を引き起こす可能性があると懸念されています。

最近になって、皮膚のバリア機能の調整には、マグネシウムを含む様々な電解質イオンのバランスが重要な働きをすることが分かってきており、皮膚レベルでの各細胞内におけるマグネシウム濃度の低下が生じることによって皮膚症状が悪化すると言われています。

その背景には、肥満細胞内のマグネシウム濃度の低下が起こることでヒスタミンが放出されて皮膚にかゆみを生じさせて、表皮角化細胞の代謝が低下して皮膚内におけるバリア機能の回復が遅延してしまう事実が存在します。

基本的には、アトピー性皮膚炎を防ぐための優先事項は保湿を中心とした日々のスキンケアであり、極端な乾燥肌を呈する皮膚状態では皮膚表面が非常に敏感になっていますので、まずはなるべく皮膚を保護するような成分を外用するようにしましょう。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」であると言われています。

特に、健康食品やサプリメントの市場規模は年々拡大しており、皆さんの周りにも健康食品を使われている方が大勢いらっしゃるでしょうし、ひと昔前に比べてサプリメントをはじめとする健康食品の情報が世の中に満ち溢れています。

近年の調査では、約3割の方が健康食品を毎日利用しており、さらにおおむね8割程度の方が実際にこれまでにサプリメント製品を利用した経験があるという結果が出ています。

したがって、日々の食事内容を見直しながら、サプリメントをうまく活用してマグネシウム成分の摂取方法を工夫することによってアトピー性皮膚炎にならないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょうね。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

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引用文献

1)福生吉裕:マグネシウム製剤の臨床治療への有効性. 東京未病研究会雑誌. 1995 1 1 p. 20-28.

DOI  https://doi.org/10.11288/mibyou1995.1.20

2)花田勝美ら:ヘアレスラットにおけるマグネシウム欠乏性皮膚炎の組織学的観察.日本皮膚科学会雑誌.1988.988.p797.

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。